生きる気力=人と関わること
83歳お一人暮らし。
3年前のある日、
目覚めたら体が動かなくなって、
後遺症で片麻痺があり、
杖を使っての歩行をされている女性。
「リハビリに通うのは、
自分と同じ症状の方も沢山いるので、
とても楽しいと思っている。」
「近くに住む娘が、
毎日の様に来てくれて、
身の回りの世話をしてくれるので、
一人で、気兼ねなく暮らしている。」などと、
毎日を楽しくストレスなく
暮らしてらっしゃるのだなと
お話を聞いていましたのですが、
お喋りが進むと、
「1年生きるのって大変なのよ・・・。」
とボソっとおっしゃいました。
その言葉が今も残っています。
高齢期に入ると若い頃とくらべると、
役割や収入、仲間や生き甲斐など、
失うものが増えてきます。
それに加え介護が必要になると、
これまで自分で出来たことが、
人手を借りなければ出来なくなるなったり、
健康や自由の喪失が起こります。
介護をしてもらう側になると、
介護してもらうという負い目や引け目、
自分の思い通りにならないもどかしさを感じたり、
いろいろな事が出来なくなってしまった事に
自信を失われてしまわれたりします。
人手に頼らないと出来ない事が増えると、
自分の欲求が、いつも直ぐに満たされると
いうようには行かない時もありますよね。
私は、住環境を整え直すことで、
出来ることをなるべく自分で出来るよう、
何か人の役に立ちそうなことを見つけて、
それをやってもらえるようにすることで
自分はもうダメと失くした自信を
まだ、こうしたら、自分にも出来る、
誰かの役に立てるという思いを持っていただいて、
それを自信へと繋げていただけたらと、
お客様の作業をしています。
深くお話はしていないので、
この方にとっての自信に繋がるものというのは、
現段階ではわかりませんが、
「1年あっと言う間」と言えるくらい
気持ちを前向きに持っていただきたいなと思っています。