ある女性のモヤモヤから思った事

弘瀨美加

弘瀨美加

テーマ:高齢者の整理収納



70代女性。
すらっとスタイルも良く颯爽と歩く姿は、
とても若々しく年齢を感じさせない。
毎日が充実していて、
とても幸せそうに見える。
『元気なうちは、自分の事は自分で』
というのが、この方のモットー。
お子さんに頼らず、自立して暮らしていたいのだそう。
なので、年金だけでは心もとないと、
経済的にも自立していたいということで、
今も週に3日ほど働いてらっしゃいます。
けれど、そこにモヤモヤがありました。



一緒に働く方は、
ほとんどが、この方より年下、
勿論、上司も年下。
ミスをすると、上司に大声で叱られるのが、
とても傷ついて凹むのだそうです。
『年のせいにはしたくないけれど、
やはり、若い時の様には、頭も身体も動かなくて…。』
と肩を落とされていました。
私の年でも同じ様なことを感じているのだから、
もっと感じてらっしゃるのでしょうね。
働く事は、年齢に関係なく、
自分にとって良い事も悪いことも沢山あります。
ミスの指摘は仕方ないけれど、
大声で叱るのは上司として、どうかと思いますが、
働いてお金をもらっているのだから、
年をミスの言いわけにはできない事を
この方も分かってらっしゃるから、
老いを感じている自分と、
老いを感じていない(知らない)上司との間で、
モヤモヤが生まれてしまうのでしょうか。
幸い、この方の場合、一緒に働く他の方達とは、
うまくコミュニケーションもとれていて楽しいそうで、
働いて得たお金で、自分の欲しいものを買ったり、
したい事をしたりするのが働く意欲となっているようです。



2018年の総務省の発表によると、
70歳以上の人口は、
総人口の2割を初めて超えたそうです。
『高齢になってまで働かなくても・・・』
と思われる方もいらっしゃるようですが、
就業者総数に占める高齢者の割合も
12.4%と過去最高なのだそうです。
高齢者雇用をする企業も増えてきたけれど、
高齢者も、そこで働く方達も互いに歩み寄らないと
職場内がギクシャクしてしまいそうですね。
高齢で働けることが、
生き生きと活躍する機会の獲得や
幸福感の増進につながると期待できるとも言われています。
私も動けるうちは働いていたい、
出来れば、生涯現役で等身大の輝きを
持ち続けていたいと思っています。
なんて事を思ったある日の片付け作業でした。
職場でのモヤモヤを吹き飛ばして、
『元気なうちは、自分の事は自分で』
というモットーを少しでも長く持ち続け、
この方が、今のように輝いていて欲しいです。
老いも若きも、
イキイキと楽しく毎日を過ごしたいものですね。


高齢者の心身の特性に配慮した整理収納・comfy living

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弘瀨美加
専門家

弘瀨美加(講師)

comfy living

在宅介護経験者だから伝えられる実践的な整理収納スキルに強み。高齢者の心身の特性に配慮した収納のテクニックで安全で安心な住環境の整え方を提案。介護する人される人、双方の気持ちの負担も軽くなるよう努める。

弘瀨美加プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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