帰省でチェック
先日、実作業をさせていただいているお宅で、
とっても素敵なと思う事がありました。
私の父もですが、
こちらのお宅のご主人も、
口数が少ないというか、
無骨でシャイというか・・・?
ちょっと昔に流行ってた
漫才コンビの台詞の
『男は黙って』的な方なのです。
奥様が病気になって
お身体に不自由になった現在は、
ご主人が家事全般をされているのですが、
それも、ある時の会話で、
『義務だと思ってやっています。』
と、私が居たからでもあるのでしょうけれど、
奥様の前で仰ったりして・・・。
そのご主人は、
月に1度、陶芸教室に通われていて、
家の中にある食器類は、
ご主人の作品も沢山あるのです。
この日も、お教室の日で、
帰って来られたご主人に
『今日は、何を作られたのですか?』
と私が聞くと、
『家内の朝食用の皿を。』
と、作品を見せて下さいました。
奥様が朝食で食べられるトーストを入れる
綺麗な紺色の四角いお皿には、
ご主人が奥様の事を思った
ある素敵な工夫がされていたのです。
その工夫は、
杖での歩行をされている奥様が、
持ち運びした際にトーストが落ちないように
そして、病気の症状で、体が揺れるので、
奥様がトーストを手に取りやすいように
お皿の縁が高くしてあること。
奥様の事を思って作ったお皿を
奥様に手渡される時、
『あなたは、よくパンを落とすから。』
と、私からみると、
またまた、そっけない感じだったけれど、
『ありがとうございます。
これだと落とさなくてすむわ。』
と奥様は、とても、喜ばれていました。
長年連れ添った夫婦だから、
他人からすると、そっけなく思えても、
その そっけないような言葉の奥にある
本当の気持ちっていうのが伝わるのですね。
工夫をこらしたお皿を作られた
ご主人のお気持ちもですが、
ご夫婦の関係も、とても素敵だと思いました。