なんとかしたい!-捨てたいけれど捨てられない洋服-
片付け作業をしていると、
『夜中に4~5回トイレに起きるのだけれど、
寝室からトイレまでが暗くて、
また、転んでしまわないかと怖いの。』
と、お客様がボソッと言われました。
この方の寝室からトイレまでは、
私だと歩いて20歩ほど、
それも、廊下を真っ直ぐなのですが、
両手に杖がないと歩行が出来ないこの方にとっては、
そこまで行くのが、とても大変な事なのです。
なので、今は、転ばないように
廊下を這って、夜中のトイレに行っているのだとか。
その姿を先日、お子さんに見られた事が、きっかけで、
オムツに排泄する事は自分には出来ないし、
寝室にポーターブルトイレを置く事を考え始めたそうなのです。
けれど、排泄物を自分でトイレに持って行く事は困難だけれど、
それを連合いさんにしてもらう事は、
負担をかけてしまうので申し訳ないし、
できることなら人の手は借りたくないと
強く思ってらっしゃいます。
人間の営みで基本的なことである排泄。
しかし、それは、とてもデリケートな部分でもあります。
いわば、究極のプライベート。
この方だけなく誰しも、
例え介護が必要になっても排泄は自分の力で済ませたい。
と思いますよね。
こんな話を私にするという事は、
誰にも相談できずに随分悩まれているのだなと
ぐっと来るものがありました。
(お子さんが同性でない事もあるのでしょうけれど)
そこで、私が介護をしていた時に
少しでも負担を少なくしようと、
ポータブルトイレの中のバケツに
尿パッドを敷いていた事をお話しました。
パッド代はかかりますが、そうすることで、
洗っても移ってしまうバケツのニオイ対策にもなるし、
通常は、パッドを取り替えるだけで、
後の処理は済むので楽だったのです。
(この方の場合も、液体がパッドに吸収されるので、
人の手を借りなくても、ご自分で後処理が出来ますし。)
*今は、こんな便利な物があるようです。 → ポイレット
私の話を聞いて、
『こんな事まで、
人の手を借りないと出来ないのかと思うと
子供が結婚するまでは頑張らないと
と思っていたけれど、
それも、もう・・・って諦めてました。
けど、良い事教えて貰えたので、
また、頑張れる気がする。』
と言って下さいました。
自分の負担を軽くしようとしていたことが、
思わぬところでお役にたって、
まだ、自分の力で出来ると、
前向きな気持ちになってもらえて良かったです。