こわれたオフクロと子猫のミイ
加齢による身体機能の低下から、
長年、住み慣れた家でも、
不便や危険を感じる方が多くいらっしゃいます。
高齢になると、
体に合わせて住環境を整える事も必要になってきます。
そこで、今回は、扉の見直しのお話。
中でも、特にチェックしていただきたい、
玄関、トイレ、お風呂場の扉について。
【 玄 関 】
玄関の扉は、
自力で楽に開閉が可能ですか?
火災の拡大を防止する目的から、
特にマンションのような集合住宅では、
玄関の扉(ドア)は、重い事が多いので、
身体機能が低下した高齢者には、
重いドアの開閉が
大変に思われる方も少なくありません。
また、開閉のスピードが速く、
重いドアに体を押されて、転倒という事も・・・。
そんな時は、
開閉力(トルク)調整機能が付いている
ドアクローザに変えて、
重さや、開閉スピードの調整したり、
高価ではありますが、
開閉や鍵の解錠施錠を
リモコンで出来るようにする
オートクローザーというものもあります。
【 トイレ・お風呂場 】
外開きの扉(ドア)、又は、引き戸ですか?
鍵は、外からでも解錠が出来ますか?
高齢者に限りませんが、トイレやお風呂場は、
温度の急激な変化で血圧が上下に大きく変動し、
失神や心筋梗塞、不整脈、脳梗塞などを引き起こす、
ヒートショックがおきやすい場所です。
しかし、他の部屋に比べスペースが狭く、
中で、倒れたりした時、
ドアが内開きだと、体がドアの開閉を妨げ、
救出が困難になる場合があります。
また、トイレでは、
内側から、鍵をかけると、
鍵を壊さないと救助者が中に入れません。
事故がおこりやすいこの様な場所の扉は、
外開きや引き戸、折れ戸に
トイレの鍵は、かけるのを辞めるか、
外側からも解錠が出来るものにするのが安心です。
一般に多く用いられているのは、
機密性、遮音性が高く、
狭いスペースで設置できる開き戸(ドア)。
しかし、開き戸(ドア)は、
開けるときに立ち位置が変わり、
身体があおられたりする事もあります。
立ち位置を変えなくてよい引戸のほうが、
身体機能が低下した高齢者には、使いやすく安全です。
(開き戸から引戸への変更は、
要介護1、又は、要支援1以上の場合、
介護保険制度の住宅改修の補助金対象)
事故がおきやすい場所の扉のチェックをして、
より安全で安心な住環境に整えてみてはいかがでしょうか。