iDeCoは金融商品の「森」、森はフランス語でForêt(フォレ)です!(加筆訂正)
さて、主題の「マーラー7番タダ演奏会」なのですが、コロナ禍真っ只中で、「この演奏会行きます!」と言ってくれた方がコロナに罹患してしまったりと切迫した状態ではありますが、後5日寝たらもう演奏会本番ですし、まあ、開催するでしょう。
(出演者の罹患が出るとこわいですねえ…)
演奏会の宣伝は下記の通り
ということで…
ここ。https://mbp-japan.com/kagoshima/sakouhoken/column/5117582/
今回は、「マーラー7番雑感」と題して、私自身のこの曲との出会いや思いでも書いてみたいと思います。
とりあえず「マーラーの7番ってどんな曲?」という疑問はこのサイトで解決していただきましょう。(とても読みやすかったです。)
https://classic-info.net/mahler-symphony7/
最初にこの曲を聴いたのは中学1年生くらいだったでしょうか?
その頃は今みたいにiTunesもYOUTUBEもありませんでしたから、一番の手っ取り早い音楽ソースはNHKFMのエアチェック(ラジオをカセットテープ!に録音すること)でした。
ご多分にもれず、マーラーの7番を最初に聴いたのも、FMで流れたどこかの海外オーケストラの実況録音でした。(肝心の指揮者、オーケストラはわからず。)
その後、クーベリック指揮バイエルン放送交響楽団のLPレコードを購入。
ちなみに中学生の頃の私はオタク系クラシックファンで、マーラーの交響曲もお小遣いをチマチマ貯めて、番号順にそろえていくという、何ともかわいくないヤツでした。
ちなみにどんな内訳だったかというと…
1番「巨人」→小澤征爾:ボストン響(グラモフォン)
2番「復活」→ショルティ:シカゴ響
3番→メータ:ロスフィル
4番→あれ?忘れた…
5番→小林研一郎:日本フィル(兄が持っていた実況盤)
6番「悲劇的」→ショルティ:シカゴ響
7番→クーベリック:バイエルン放送響
8番→ショルティ:シカゴ響
大地の歌→ショルティ:シカゴ響
9番→ワルター:コロンビア響
10番(クック版)→レヴァイン:フィラデルフィア管
この頃の私は、「クラシックは、ロックに負けない大音響のスペクタクルだ!」と思っていたので、(一番よく聴いたのは小澤征爾ボストン響の中国の不思議な役人組曲)、4番とか静かな曲は敬遠がちだったのかもしれません。
そして、高校の二度目受験(浪人していた)の冬、バーンスタインの最後のマーラー
チクルスを9番から順番にリアルタイムで買い集めていくわけです。
その話はキリがないから割愛して…
上記のような好みから、ただひたすら激しくガンガン鳴る7番の終楽章は好みで、よく聴いたものです。
そうこうするうちに社会人になり、25歳くらいの頃でしょうか?組合の東京出張の合間に、秋山和慶氏指揮の東京交響楽団の演奏で、サントリーホールで7番を初めて生で聴く機会を得ます。
期待に胸を膨らませて会場に行きました。ただ、座席がサントリーホールの一番後ろだったんですね。さすがにオーケストラは豆粒。極上音響のサントリーホールでも、一番後ろの席までは音がうまく飛んでこなくて、音像がかなり遠く、聴く方も集中力を欠いてしまった嫌いがあります。そして、いざ楽章を5つ続けて聞いてみると(マーラーの狙いもあるでしょうが)楽章間キャラクターがバラバラで、交響曲というよりは違う曲を5つ連続で聴く
イメージでした。あと、この時の金管楽器のコンディションが悪かったのか?出番の度にミスしてしまう感じで(いやもちろん高度な技術を要求される曲ではありますが)、バッターボックスに立つ度に空振り三振する感じで、全曲聴き終わった後も、何か高揚感というよりは疲労感が残ってしまった感じです。
その後、ここ数年で奏者としてマーラーに関わることも出てきましたが、何せ演奏以前に膨大の量の楽器の手配や運搬、奏者の打診だけで疲れてしまって、特に「復活」は聴いている頃はあんなに感動していたのに、いざ演奏する側になると、終楽章の様々な「仕掛け」が逆に曲の薄さ?感じるような気もしてきました。具体的には、やたらと舞台裏の楽器との掛け合いが多かったり、いざそれを現場でアンサンブルを成立させるのはかなり困難だったりと、何か…「あーっ!もう疲れた!」という感じで気持ちがマーラーから離れていた時期もありました。
そして、今回のマーラー7番なのですが。
まずはかなりの大編成なのは「復活」や「三番」等と変わりません。
楽器編成(Wikipediaより)
ピッコロ、フルート 4(ピッコロ持替え 1)、オーボエ 3、コーラングレ、小クラリネット、クラリネット 3、バスクラリネット、ファゴット 3、コントラファゴット
テノールホルン、ホルン 4、トランペット 3(第5楽章でピッコロトランペット持ち替えあり)、トロンボーン 3、チューバ、ティンパニ、大太鼓、小太鼓、タンブリン、シンバル、トライアングル、銅鑼、ルーテ(むち)、グロッケンシュピール、カウベル、低音の鐘
ハープ 2、ギター、マンドリン
弦五部(16型)
ただ、一つ救いなのは、ティンパニがワンセット(奏者一人)で済むこと。そして、各種の特殊楽器も出番が限定的で、「音楽の流れを損なわない程度」に合奏を成立させるには、4人くらいの奏者で何とかなる、ということがわかったこと。
この機会オケの特質上、いろんな地域から奏者が集まるので、練習の人数揃えが大変なのですが、こと打楽器パートに関してはその点は何とかなったかなと思いました。
ただ、最終的には特殊な打楽器(カウベルやルーテ、一人奏者用のシンバルが付けられる小バスドラム、鐘など)が必要なことには変わりなく、ここはレンタルのラマンド社さんなしには絶対無理な演奏会でした。(まだ終わってないけど。)
今日とある場所で大学オケの後輩に会って「今度の日曜の演奏会行きます!よくマーラーの7番とかできますね!」と言ってくれたのですが、「マーラーの7番ができる」というよりは、「いろいろ偶然やタイミングが重なった結果、マーラーの7番ができるかも?」という感じでしょうか。
あと、曲想のことを考えると、先日のリハーサルで末廣先生が1楽章の中間部でのトランペットの掛け合いの部分で「ここのトランペットは復活の頃のマーラーだったら舞台裏で吹かせてたでしょうね。彼も進化してきたのです(笑)」とおっしゃったのが御意でした。
7番に関しては、かつての「圧倒的な命令でオーケストラを働かせる暴君指揮者、作曲者」みたいな楽器の指定はかなり影をひそめていると感じました。
また、かつて東響を聴いた頃と、今の自分のこの曲に関する感触も変わってきました。
「まとまりがない」と思っていたのは逆に「バラエティに富んでいる」と言えます。
あと、(25歳の若造には理解不能でしたが、)1楽章と5楽章が対をなしていて、実は兄弟のような関係であること。そして、この曲のある意味「裏メイン」的な死の舞踏の3楽章のワルツ(新ウィーン楽派が熱狂したと言われる)の前後に夜曲を置くという構成。
つまり、3楽章を中心に、2楽章と4楽章、1楽章と5楽章がダブルのシンメトリーを構成していると。「構成感」が無いようで「すごくガッシリした構成感」があるという。
たくさんの楽器が大きな音でドンドンなるぞ!だけではないだなと。(もちろんドンドン鳴りますが(;^_^A)
もちろん「うわーあの楽器何?」とか「音の洪水ね。この暑いのにようやりますね」
みたいに感覚的に楽しんでもよし。
何せ、次に鹿児島でマーラーの7番を聴く機会があるかはどうかも定かではないですし、
しかも無料ですし(笑) あ、市民文化ホールの駐車場代200円はかかりますね(;’∀’)
まあ、お気軽にご来場いただけるといいかなと思います。
「SNBH(スーパー・ノー・バリアフリー・ホール)」の市民文化ホールですので、駐車場から地獄の階段の熱中症対策もお忘れなく。ホールの踊り場(第一ホールと第二ホールの間の吹き抜けの部分)も、そもそも公共施設で冷房控えめですので、熱気がこもってムンムンしているでしょうし。あと、最近の演奏会の常として「花束・プレゼント」はご遠慮いただいて。
「そもそも持って行く気なんかないわ!余計なお世話じゃ」という感じかもしれませんが、
多分、受付も最少人数しかいないでしょうし、終演したら「夜逃げさながら」サッサと大道具片付けて、打ち上げもないですから一目散に帰宅するはずですので。
はい。
マーラー交響曲第7番ホ短調、通称「夜の歌」。
短パンとTシャツで気軽にお越しくださいませ。
まあ、夏祭りを冷やかしに行くような気軽な感じで!
記
デビュー30周年 鹿児島伯林的管弦楽団
マーラー交響曲第7番ホ短調
指揮:末廣 誠 2022年8月28日(日) 14時30分開場 15時開演 16時30分頃
終演予定 川商ホール(鹿児島市民文化ホール第一) 会場詳細
全席自由席、入場無料 (チケット、入場整理券等ございません。但し、各人で感染対策に留意いただき、入場時に氏名及び連絡先の記入にご協力下さい。) 以上