コラム2021-65の補足(その2)2021-67

酒匂信次

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では、コラム2021-65の補足(その1)2021-26の続きです。







2階席の一番前の一番ステージ向かって右(上手)だったのですが、ふと後ろを見たら楽団仲間のMさんが座っていらっしゃいました。全くの偶然で。
その後ろには打楽器界の重鎮のAさんもいらっしゃって。
そうこうするうちに「鹿児島を代表するティンパニスト」Kさんもいらっしゃって。
さらにフォーマレッツ主幹のN先生もいらっしゃって(もはや伏字の意味がない)。

何かみんなで写真を撮ったりワイワイしていたら、お手洗いに行きそびれ、休憩が終わってしまいました(;・∀・)

さて、ブラームスの交響曲第4番ですが…
久保昌一先生のティンパニが素晴らしいとか、下野竜也先生の指揮が素晴らしいとか、そのあたりのことは最初からわかっていることですし、それを私などがあーだこーだと言うのもおこがましいというか、恥ずかしいというか…
そのあたりはもはや「前提条件」だということで、それ以外で気が付いたこと、びっくりしたこと、演奏会から三日たった今でもはっきり思い出せること等を箇条書きしたいと思います。

・「フルトヴェングラーのため息」等で有名な曲頭のアウフタクトの音の立ち上がり。静寂の空気を「違う世界からワープしてきた」みたいにふわっと、夢のような質感で始まりました。ダメですね、言葉ではいいようもない。その瞬間に「ぞわわわわわ!」と(いい意味の)
悪寒が走りました。全身ゾクゾク。決してオーカーンではありません。



・曲全体を通じてそうだったんですが、大編成の重量感のあるオーケストラが、機能的に動き回るのです。何ていうか…スタン・ハンセンくらいの(アンドレ・ザ・ジャイアントまではいかない)重量級のプロレスラーが、飯伏幸太ばりの空中戦をしている?ようなイメージでしょうか。

・1楽章の終結部の盛り上がりでは、涙が止まらなくなりました。センチメンタル、とか、「なぜだか涙がでちゃうの。女の子だもの」みたいなそれではなくて(意味不明)、音そのもの、音楽そのものへの自然な反応として涙腺が緩んでしまったのです。(涙が止まらなかった方は多かった様子)

・トランキーロ!…いや…トライアングル!(トラしか合ってない。恣意的な何かを感じる)
音色、音量、粒立ち、ティンパニとのバランス(ティンパニの打音と完璧なシンクロ。プログラミングされているかのような)、オーケストラとのバランス…全てが完璧!
この演奏会にあたり、いろんなブラームスの4番を聴いたのですが、トライアングルは意外とミスをしてたり、オーケストラと寸法が合わなかったり、ニュアンスの乖離があったり、と今一つ納得のいく演奏に出会わなかったのですが… 間違いなくダントツナンバーワン
(お前が言うな!という感じですが…)
しかもロール以外はオール・シングルストローク!(打楽器用語すみません)
当然、粒立ちも素晴らしい!いや~、もしその日にあの3楽章しか聴けなかったとしても、悔いは残らない感じというか。もちろん全部聴きたいけど。

・とにかく!ブラームスの交響曲第4番はこんなに素晴らしい曲だったのかと!
(炎上覚悟で)自分のブラームスの交響曲の好きな順番は、1番と3番が同列、4番、2番の順だったのですが(ちなみにスターウオーズは、5,4,6、3,8,7,9、2,欄外1という感じ)何か繰り上がって4番は1位になった感じです。
(あくまでも「好きな順」ですので、学術的な、音楽的な根拠があるわけではありません)

・生の…「最上質」のオーケストラを聴けるこの幸せ。コロナ禍で生の音楽に触れる機会が激減していましたが、この演奏会を聴けて本当によかった。音楽とは人間の尊厳だ、と言ったのはドイツの首相でしたっけ? 「ああいい演奏会だった」というの超えたレベルの何かが、あの場には存在していたと思います。

ただ一つ。

困ったことがあります。

あの演奏会以来…

ブラームスのヴァイオリン協奏曲と交響曲第4番を聴く気が起こらないのです。


あの演奏が強烈すぎて。

何か「気軽に聴けない」ような気持ちになってしまうのです。


そんな時は「森高千里さん」の「私の夏」でも聴いて「あつか〜」とか言って気を静めましょうかね。



あつか〜♡


え?

きもい?

悪寒が走る?

オーカーンさん、内藤哲也選手に勝ったんだから頑張って下さいね!




アディオス!

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酒匂信次
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有限会社酒匂保険事務所

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