あと2枚!鹿児島交響楽団の第87回定期公演チケットプレゼントクイズ!
下記チケットプレゼントも応募多数にて終了!
みやまコンセールとしてもチックコリアさんコンサート以来のソールドアウトだとか?
この歴史的瞬間をお見逃しなく!
>ニュースレター2016年12月第39号より、2017年2月26日の「みやまスペシャルコンサートmusic stage onみやま」開催記念、豊丸安美先生のインタビューを掲載致します。
マイベストプロの当記事に「いいね!」をしてくださった方には先着3名(※)のチケットプレゼントもございますので、ふるってご応募下さいませ!
(当コラムに「いいね!」をしていただき、マイベストプロお問合せフォームより「チケット希望」とご住所、お名前を書いて送信下さい。追って当方よりチケットを送付致します。)
※2017年1月15日時点で一名応募がありました。あと2名です。お急ぎください!
>プロ同士のコラボが奏でる「異空間」を見逃さないで下さい!
~第7回 みやまスペシャルコンサート Music stage on みやま開催記念!
鹿児島フラメンコ界の第一人者、豊丸安美先生スペシャルインタビュー~
今回のニュースレターはこのコンサートの告知のために作ったと言っても過言ではないくらい大事なお知らせです。というのも前文の通り今年の12月は自分のスケジュール管理不足で何かと行事を入れてしまって、カレンダー送付状がわりにしている恒例の年末ニュースレターも「お世話になりました」というA4一枚にしようかとか、名刺1枚にしようかと思っていたくらいなので…
しかし、実際にフラメンコの第一人者、豊丸安美先生にインタビューさせていただき「カレンダー送付状のついで」などとんでもなく、これは鹿児島文化の歴史に残る出来事になることは間違いないので、一人でも多くの皆さまに知っておかなければ!という使命感に変わってきた次第です。前ふりはこのくらいにして、早速インタビューをご覧ください。
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酒匂「それにしても一人でみやまコンセールを満員にできるメンバーが並んでいるこのチラシが圧倒的ですが…このコンサートが企画されたきっかけは何だったのでしょうか?」
安美先生「二つのきっかけがありました。湧水町のたねだ皮膚科クリニック主催のぴーなっつコンサートと、今年の1月に行われた草牟田小学校創立90周年記念式典でのステージです。まずぴーなっつコンサートで面白かったのは、そこの院長先生の懐の深さ。フラメンコは基本的に足のリズムが大事ですから、できれば木の床の方が鳴りがいいですし、結果踊りに動きが出ます。ただ、たねだ皮膚科さんはもちろん木の床ではありませんでした。
すると、リハーサルを見ていた院長先生が従業員さんに「板を買ってきなさい!」と指示をしたんです。
そして、従業員さんはホームセンターでありったけの木の板を買ってくるはめになりました(笑)」
酒匂「板を買って来いですか!ホームセンターの店員さんもびっくりしたでしょうね。あいたあいたコラ、みたいな」
安美先生「その鹿児島弁、県外の人はわかんないわよ。しかも取りに足らないダジャレ入ってるし」
酒匂「どうもすみません。しかし、1回のコンサートのためにクリニックのホール中に板を敷くなんて。いたれり尽くせりですね。」
安美先生「(だじゃれは無視して)ねえ、あの板使った後はどうしたのかしらねえ」
酒匂「みやまコンセールではどうされるのでしょう?あちらは木の床ですが、キラキラしててちょっと滑りそうですよね。」
安美先生「みやまコンセールではシートを敷きます。コンサートの頃はホールが改修工事直後で床もピカピカのはず。そこでステップを踏むと傷が付きますしね。そもそも滑るし。」
酒匂「桜庭和志ばりに「すっごい滑るよ!」みたい感じですね。そういえば私、
先日の鹿大法文学部のキャリア論で滑りまくりました。学生さんのアンケートが必死のフォローが感じられて深く心を痛めました…ちなみにその草牟田小学校の創立記念式典はどんな感じだったんですか?」
安美先生「子供たちに本物の芸術を、がテーマでしたね。ソプラノ歌手の宮原真紀さん、薩摩琵琶の櫻井亜紀子さん、ピアニストの桃坂寛子さんとデュエンデの生徒とのコラボレーションでした。
櫻井さんは天皇陛下の前で薩摩琵琶を弾かれた、というその世界での第一人者です。ワールドワイドに活躍される方です。その方が草牟田小の体育館で公演をするという!さこしんさんも来てほしかったのに。」
酒匂「ああ私何してたんでしょうね?半ズボンはいて生徒のふりして入ればよかったですね。同業者間では好評な『操り人形しんちゃん』というネタがあります。半ズボンの操り人形が意外とブラックなこと言うという。忘年会一番のネタです。今年はまだやっておりません。」
安美先生「いろんなところでいじられてるのね。そう、その草牟田小学校ではプロの照明チームを呼んだの。華やかな舞台でしたよ。」
酒匂「子供たちに本物の芸術を、とは素晴らしいコンセプトですね。私が大学のオーケストラにいた頃の顧問の指揮者の先生が同じようなことをおっしゃっていました。普段演奏旅行でやっているある曲を定期演奏会のアンコールでやった時に、先生に「お前らこんなひどい演奏を生徒に聞かせてるのか?もっと練習しろ!」と怒られたことがありましたね。子供の方が素直に反応する、というか下手な演奏にははっきりとノーという反応をしますもんね。ちなみに今回は生徒さんも出演されるそうで みなさまどんな感じでしょう?」
安美先生「全部で9名が出演予定です。みんな今必死になっていますね。かなり衣装にもお金をかけているようですよ。オーダーメイドで。」
酒匂「なるほど…衣装代って自腹なんですね!」
安美先生「そりゃそうよ。今回はサン
ステージさんを呼んでプロジェクションマップもやりますからね。それに使うプロジェクター代だけでかなりのものよ。本当に私たちも手弁当、という感じです。なぜそこまでするのか、と考えると…鹿児島の文化の発展のため以外の何物でもないです。」
酒匂「素晴らしい…文化ってそれを残そうとする数名のエネルギーで持っていることがありますよね。反対に壊れるのも簡単というか。」
安美先生「文化の伝統を守るということもとても大切です。また文化を後世に継承していくと言う事はもっと大切だと信じてるの」
酒匂「その通りですね。ちなみに昨日ホールで打ち合わせがあったそうですが、みやまコンセールは他のヨーロッパのホールにくらべていかがでしょうか?」
安美先生「みやまコンセールは音の良い、こぢんまりとしたいいホールよね。パリやスペインやウィーン、ロンドンのオペラ座の装飾みたいな華やかさはないけど。」
酒匂「なるほど。ヨーロッパのホールはそれ自体で芸術品でしたもんね。昨年保険会社の研修旅行でパリに行ったときに、ストラヴィンスキーの春の祭典を初演した、という歴史的なホールを見てきました。味のある建物でしたね。その帰りに地下鉄の駅で中学生の窃盗団に囲まれましたが…」
安美先生「なめられたもんねえ… そうそう、みやまコンセールも幕間のワインのサービスとかあればいいのにね。今回のコンサートなんかピッタリかもしれないのに。」
酒匂「そうですね~…みやまは車でしか行けないですもんね~」
安美先生「そうそう、ステージには様々な小道具を持って行って、スペインのバル風にしますわよ。
幸い、県の文化事業ということで、ホールはすごく協力的です。空いている時間帯はリハーサルを自由にさせてもらっています。」
酒匂「それは他のホールではありえないことですよね。ホールの本気度を感じますよね。そういえば
矢沢永吉似の方が特別出演されると小耳にはさんだのですが本当でしょうか?まさかの永ちゃんナンバーでフラメンコとか?みやまコンセールを黒く塗りつぶせ!みたいな。」
安美先生「そう思うのも無理ないでしょうけど(笑) 今回は踊りの物語性を強調するために彼に出てもらうの。デュエンデの生徒たちも一緒に。一人で踊るとどうしてもメッセージ性がでないのよね。」
酒匂「それはどの曲でされるのでしょう?」
安美先生「ピアソラのリベルタンゴね。これは天に召されたある方の魂に捧げる踊りなんです。
私はカソリックですが、実は宗教的に言うと、死は悪いことではないの。神様により近くなる、という考えね。どういう設定かというと、私は「生」という役。そして生徒が「死の神様の妻たち」。彼はその妻たちをつかさどる悪の権化。」
酒匂「悪いですね~ダースベイダーか、ロスインゴベルナブレスデハポンを束ねる2016年のプロレス大賞MVPの内藤哲也みたいな。」
安美先生「プロレスネタはわからないわ。まあ、死の踊りに生命の踊りが組み込まれていくわけね。」
酒匂「興味深いですね~この曲の楽器編成はどうなるのでしょうか?」
安美先生「桃坂寛子さんのピアノと有村航平さんのチェロ、今林吹音さんのヴァイオリン、安田奈緒子さんの打楽器ね。皆様鹿児島の誇る素晴らしい音楽家たちです。」
酒匂「おお~チェロでリベルタンゴですか!ヨーヨー・マみたいですね~これは楽しみです!
では最後にご来場される皆様にメッセージをお願いします。」
安美先生「はい。今回はコラボレーションの妙です。伝統を伝えるためには、伝統に閉じこもらず、コラボして外に出ていく必要がありますね。それぞれの個性が交わる、異文化というよりは異空間をお楽しみください。フラメンコタイムはぜひお客様も参加してください。薩摩琵琶のときにも櫻井亜紀子さんがお客様をおそらく舞台の方へ呼び込むと思います。カルメンの闘牛士の歌の時に、みんなで盛り上がれるように全員に赤い布を配る予定です。様々な場面でお客様も舞台に参加してくださいね。」
酒匂「おお~みやまコンセールが赤く染まるんですね!楽しみです!今日はありがとうございました!」
安美先生「ところでさこしんはチケット何枚持って帰るの?50枚?100枚?ホールのキャパシティは立ち見入れたら780席よ!」
酒匂「ロスインゴベルナブレース!デ!ハ!ポン!ありがとうございました!(そそくさと立ち去る)」
(2016年12月20日、イタリアンワイン&バー デュエンデにてインタビュー)