ポスター無料配布とカスハラ防止対策義務化検討
パワーハラスメントはなぜ起こるのか?
昭和の時代は今でいうパワーハラスメント行為は問題視されていなかったということはお感じになっていることでしょう。
「昔はよかった」
「今では何でもハラスメントと言われて仕事がやりづらい」
「昔と同じことをしているだけなのになぜ訴えられるのか」
「先輩と同じ指導をしているだけだ。何が悪いのかわからない。」
このような声はどの組織に行っても聞かれます。
ハラスメントが起こりやすい組織の特徴
「ハラスメントが起こりやすい組織」にはこんな特徴があります。
【上司・部下のコミュニケーションが少ない】
これは令和2年度の厚生労働省のデータです。
「上司・部下のコミュニケーションが少ないこと」がトップになっています。
コミュニケーションの少ない職場にハラスメントが起こりやすいのは、
ハラスメントになるかどうかは「人と人との関係性」が大きく影響しているからです。
つまり、上司と部下の関係性が大きく影響しているのです。
仕事中、「バカヤロウ!」などと暴言を聞いたとき、
頭にくるときとそうでないときがありませんか?
相手との関係性ができていれば、「自分のために言ってくれたのだ」と思えるはずです。
暴言を吐いてもパワーハラスメントにならないケースがあるのは、ハラスメントが関係性によって発生する、何よりの証拠といえます。
一方で、関係性ができていなければ「バカヤロウ!」が本当の暴言となり、パワーハラスメントとなる可能性が高くなります。
相手との関係性を作るのに終身雇用はいい制度だったかもしれない
パワーハラスメント防止研修の際に
「相手との関係性ができているかどうかでパワーハラスメントになるかどうかが変わることがある」
ということをよくお伝えします。
では関係性はどのように形成されるのでしょうか?
過去の日本は、終身雇用制が主流でした。
つまり、一度入社すると定年まで同じ会社で働き続けることが一般的であったということ。
同じ会社で働き続けるためには、理不尽な怒りを受けることがあったかもしれない。
嫌なことがあっても我慢していたかもしれません。
強い言葉を使う、暴言を吐く上司とも付き合っていかなければならなかったかもしれません。
我慢したり、不満がたまったり、何度も仕事を辞めたいと思っていた経験があったかもしれません。
しかし、長くその相手と付き合い続ける中で様々なことに気づきます。
「この強い言葉は本当に危険だからこそ言ってくれている。」
「きつい物言いは自分を守るためだったんだ。」
「こんな嫌な言い方をしているけれど、こういう言い方しかできない人なんだ。」
「仕事では強く言うけど、普段は部下思いの優しい人だ。」
他にも気づくことは多くあります。
どれも長く付き合っていないと気づくことが難しいかもしれません。
終身雇用制は、嫌な思いもすることがありますがコミュニケーションを築くのに必要な時間を確保できる制度ということができるかもしれません。
終身雇用が崩壊。そのあとは・・・
一方、今の時代はというと終身雇用制は崩壊し、転職が珍しくありません。
嫌な思いをする職場で耐えなくても、仕事を変わればいいという人が増えています。
つまり、コミュニケーションを築く時間がない。
相手を知る時間、理解する時間が少ない=ハラスメントととらえられる機会が増えるかもしれない。
コミュニケーションを築く時間がないからこそ、普段の伝え方や態度に気を遣わなければならないのかもしれません。
普段からお互いに尊重する気持ちがあれば、伝え方や態度はおのずから変わっていくことでしょう。
コミュニケーションを築く時間がない=言葉や相手に対する態度に気を配る
丁寧なコミュニケーションが必要
これは上司も部下も同じです。
お互いに気持ちよく働けるように今一度自分が使っている言葉を振り返ってみる。
自分の態度を客観的に見てみる。
このように自己認識をしてみましょう。
自己認識のためには、アンガーマネジメントを取り入れることをおすすめします。
アンガーマネジメントは怒りの対処法と思われている方が多いかもしれませんが、実は自己認識ツールとして最強だと考えています。
パワーハラスメント防止のために、パワーハラスメントが起こった後にもアンガーマネジメントはお勧めです。
お気軽にご相談ください。
パワーハラスメントを起こさせないために必要なことについては
拙著「パワハラ防止Book」に書いています。
電子書籍ですのでAmazonkindle unlimitedご契約中の方は無料でお読みいただくことができます。
拙著はAmazonkindleで電子出版していますが、ペーパーバック(紙の本)としても購入いただけます。
管理職の方に配布して読んでいただいている企業もあります。(ありがとうございます)
参考にしてみてください。
「パワハラ防止Book」
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まちだ社会保険労務士事務所



