子どもの自己肯定感をあげるにはどうすればいいですか?
「2:6:2の法則」の観点からハラスメントを考える
拙著「パワハラ防止Book」
を読んでいただいた方から、「そうかもしれないな。こう考えるといいんだな」と印象に残ったことを教えてくださったので紹介します。
10人いれば、2人は合わない人がいる
「2:6:2の法則」は、よく知られるようになりました。
この法則は、イタリアの経済学者ビルフレッド・パレート(1848~1923)が提唱した「パレートの法則」から生まれたものとされています。
一般的に、組織は意欲的に働く上位20%、普通に働く中位60%、怠け者の20%に分かれる傾向が高いというもので、自然の摂理ともいえます。
「働きアリの法則」と呼ばれることもあるようです。
仮に100人の社員がいた場合は、20人がよく働き、60人が普通に働き、20人が働かないということです。
これは、人間関係にも当てはまります。
たとえば10人いたとして、そのうち2人はあなたと相性がよく、6人はよくも悪くもなく普通、残りの2人はあなたと相性が悪い。
現実が本当にそうなのかは置いておき、この法則を受け入れることで、人間関係をもっと気楽に考えることができるのではないでしょうか。
意見が合わない人がいても、気にすることはありません。
なぜなら、あなたと意見が合う人が2人いたら、意見に反対する人も2人いて当然だからです。
同様に、10人いれば2人は自分のことがとても好き、6人は普通、2人は自分のことが嫌い、という人が出てきます。
つまり、自分のことを嫌いな2人をどうにかしようとしても、どうにもならないのです。
自分を嫌っている2人に注目してもメンタルが下がるだけなので、そこに注目をするのはやめて、
「2:6:2の法則」を考えれば、この2人はそこまで気にしなくていい」
と考えてみてはいかがでしょう。
八方美人にならなくてもいい
これは、上司にも部下にも同じことがいえます。
上司から見て、
「この部下は自分のいうことを聞いてくれない、自分を嫌っている・・・」
というパターンもあれば、
部下から見て
「この上司は、いつも自分ににきつく当たってくる・・・」
というケースもあって当然です。
お互いに意見が合わない、嫌われている、ということがあっても、気にすることはありません。
嫌われたくない、嫌われないようにしようと思うから、苦しくなってしまうのです。
八方美人になる必要はありません。
むしろ八方美人になると、自分が疲れるばかりか、誰からも好意を持たれないという悪循環に陥ってしまいます。
この人は自分とは反対側の人なんだ、合わない人なんだ、2:6:2でバランスがとれているんだ、と割りきれると、腹も立たず、人間関係がとても楽になりなす。
「合わない人がいるからこそ、社会が成り立っている」
と思えると、人間関係が少し楽になるでしょう。
違う考えがあるからこそ新しいアイデアが生まれ、自分には考えつかなかった発見があるのです。
自分と合わない人がいたとしても、それぞれの考え方をすり合わせしていけば、人間関係はスムーズにいくはずです。



