雨漏りが発生しやすい場所
塗装と雨漏り対策の関係性について
外壁塗装の塗り替えと雨漏りについては、あまり関係がないと思われがちですが、長期的に考えると塗装のひび割れや剥離が原因で雨漏りが発生することはよくあります。
モルタル外壁では、塗膜にひび割れや剥離が発生したとしても、すぐに雨漏りが発生することはまれです。
ただ、塗膜のひび割れや剥離により、内部のモルタルが露出することで直接雨水が当たり、吸水し劣化してしまうと、ひび割れが発生し、雨漏りが発生する恐れがございます。
塗膜が劣化し防水性能が落ちたサイディングは、雨水を吸ってしまい、反りかえってひび割れなどが発生します。
(吸水だけが原因ではありませんが)
反りかえってひび割れなどが発生したサイディングの下には、透湿防水シートがありますので、すぐに雨漏りが発生することはあまりありませんが、直接雨水が透湿防水シートに当たり劣化を早め、防水機能が失われて雨漏りが発生する恐れがあります。(透湿防水シートがあり、基本的な雨仕舞施工がしっかりできていれば漏水はしません)
このような原因で雨漏りが発生しないように、外壁の塗り替えを行い、健全な塗膜を再生し、外壁の吸水を抑止し、シーリングの打替えや下地改修工事をしっかりと行い、建物の寿命や耐久性をのばしましょう。
雨漏りによる資産価値の低下について
雨漏りやシロアリが発生した住宅やマンションを売る際は、売主は買主に対して告知義務が発生することはご存じでしょうか?
もし、雨漏りやシロアリが発生した住宅やマンションを黙って売ってしまうと、重大な告知義務違反となります。
告知義務違反が発覚した場合、売買契約が破棄になるばかりか、引き渡し後に発覚したら損害賠償まで請求されることもあります。
雨漏りは、住宅やマンションの不具合に該当し、正式には瑕疵(かし)と呼ばれ、不動産業界で最も資産価値が下がる原因の一つになっています。
不動産屋が売主の場合、契約時、建物や敷地に欠陥がある場合、売主が最低2年間責任を負うと明記された「瑕疵担保責任」という条項があります。
「瑕疵担保責任」の範囲には雨漏りも含まれています。
定期メンテナンスにより資産価値を保つ
これまでの日本の住宅は、新築してから25年~35年も経てば、建物の寿命と考えられ、取り壊して、新築を建設してきました。
しかし、近年、環境に配慮しはじめた国は、中古住宅の流通量の拡大を進めているようです。
このような国の方針もあって、定期的にメンテナンスがされている住宅の資産価値が見直されるようになりました。
住宅のメンテナンスで欠かせないのが、早期発見や早期対応です。
外壁のひび割れは目視でも確認できますし、点検口があれば、屋根裏や床下を覗きこみ、ひび割れをはじめ、漏水跡、木材や鉄骨材の腐食の有無が確認できます。
住宅やマンションをメンテナンスして、資産価値を保つようにしましょう。