Mybestpro Members

髙橋一久プロはIBC岩手放送が厳正なる審査をした登録専門家です

安楽死と尊厳死を考える(Ⅱ)

髙橋一久

髙橋一久

テーマ:尊厳死は消極的安楽死

 耐え難い痛みに襲われている患者や、助かる見込みのない末期患者が、医師の助を得つつ、自らの意思で死を選ぶ安楽死は「積極的 安楽死」と呼ばれるのに対し、患者の意思により積極的な延命治療を行わないのは「消極的 安楽死」と呼ばれています。
 日本では、積極的安楽死について公の場で議論されたことはないが、一般財団法人「日本尊厳死協会」は、事実上の消極的安楽死を「尊厳死」と定義し、法制化を求めているのが現状です。 
 2012年には、超党派の「尊厳死法制化を考える議員連盟」が具体的な法案を公表したが、障がい者団体の代表などの呼びかけで設立された「尊厳死の法制化を認めない市民の会」は「患者本人に対して、治療を停止する圧力になりかねない」と反対している。
 一方、厚生労働省は2007年「終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン」を策定した。同ガイドラインによれば、患者の意思確認ができる場合は患者の意思決定を行うが、意思決定ができない場合は、家族が患者の医師を推定し、それを尊重した治療方針を行うなどが示されている。
 スイス最大の安楽死幇助団体「ディグニタス」の公表資料によれば、同団体は2015年から2017年までの3年間で50か国645人を幇助した。日本人は2015年に15人、2016年に17人、2017年に25人がディグニタスに登録、この中の3人がすでに安楽死で死亡していると公表されている。  (続く)

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

髙橋一久
専門家

髙橋一久(高齢者サポート)

一般社団法人 シニア・総合・サポート(監事設置法人)

高齢社会での認知症対策と核家族化での各種支援サポート。金銭・財産管理、相続対策、死後の各種行政手続き・生命保険・葬儀・埋葬他関連業務の代行全般をワンストップで委任を受けることが可能。

髙橋一久プロはIBC岩手放送が厳正なる審査をした登録専門家です

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

単身者や、身内に頼れない高齢者のお悩み解決のプロ

髙橋一久プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼