看護の職場でのセクハラ、パワハラ

杉山裕子

杉山裕子

テーマ:メンタルヘルス

2割の職員がセクハラを、4割超がパワハラを受けていた

自治労連(日本自治体労働組合)が2019年5月に発表した「自治体病院に働く職員の労働実態アンケート」最終報告書によると、セクハラを受けたことがあると答えた看護職員[※]が20.5%(つまり、5人に1人)、パワハラを受けたことがあると答えた看護職員[※]は42.8%(つまり、2.3人に1人)。
※ここでの「看護職員」とは、保健師、助産師、看護師などをいう。

そして、「誰から受けたか?」との質問には

セクハラは、約6割が患者から、
パワハラは、上司からが56.1%、医師からが32%、同僚からが13.4%、患者からが8.5%、患者の家族からが5.1%と答えています。

このアンケート結果から、看護の職場は、セクハラやパワハラがとても多いと分かりますね。

私も看護職として仕事をしてきた経験から、実感として、そうだよなー、
でも、氷山の一角で、本当はもっと多いのでは?というのが率直な感想です。

パワハラを受けていても、「自分が悪いのではないか?」と思い込まされていたり、
セクハラを受けても、自分の身を守るために本音のところを言えなかったり、
などなど色々と考えてしまいます(あくまでも個人的な感想です)。

セクハラ・パワハラ対策は、組織全体で取り組む必要がある

セクハラやパワハラを受け続けて、うつやパニック症状などにより休業や退職をせざるを得なくなったという事例も少なくありません。

人手不足で仕事がきついのに、増してセクハラ・パワハラまで受けていては、メンタルもやられて当然だなーと思います。

看護職場に限らず、セクハラ・パワハラは、独断・偏見的な性差別、相談窓口の機能不全、職場の士気・風土の悪化、リーダーシップの質の低下、上司や同僚からのサポート不足など、組織全体として考えていく問題なのです。

組織が全体となって、職場環境を変える取り組みをしていかないと、離職者やメンタル不調者の増加によるマンパワーの不足、生産性の低下、企業のイメージダウンのほか、安全配慮義務(労働者の生命及び身体等を危険から保護するよう配慮すべき義務)違反による損害賠償責任も問われる可能性だってあり得ます。

組織側は、もっと危機感をもってセクハラ・パワハラ問題に取り組むべきなのではないでしょうか?

当ルームでは、セクハラ・パワハラ対策のセミナーも承っています。
お気軽にお問合せください。

看護職員の多くはセクハラ、パワハラを受けている

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看護職20年以上の経験と自身の離婚。この二つを経て深めた洞察に基づき、グリーフケア、男女間のコミュニケーション、離婚問題などを中心に親身なカウンセリングを実施。

杉山裕子プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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