複雑な建物構造の表題変更登記には3D測量が有効です
境界の不安は、客観的な確認と“合理的な推定”で解消します
建物関係の登記を昨秋から勧めていた方から、別件で境界の不安についての相談がありました。
土地の売買や相続の場面では、「隣の土地が少しはみ出しているのではないか」という心配がよく出てきます。
しかし境界は、見た目の印象だけで判断してはいけません。
大切なのは、地図・写真・測量という客観的な材料をそろえ、その材料から合理的に“推定”することです。
まず、公的な14条地図と空中写真を重ね合わせて敷地の形を確認しました。
この段階では、特に不自然な点は見られませんでした。
それでも、境界に関する不安を残したままでは安心できません。
そこで、GNSS(衛星測位)を使った**NW型RTK(ALES方式)**で現地の位置を測り、より詳しく確認しました。
短時間で高い精度が得られる方法で、境界の確認にとても役立ちます。
これらの情報を総合すると、敷地の形状に問題はないと推定できます。
この推定は、感覚ではなく、複数の根拠に基づいたものです。
そのため、売買の打ち合わせを進めるうえで十分な信頼性があります。
今後、買主さんの希望によっては、さらに詳しい精密測量を行う可能性があります。
ただし、今回の確認で、売買の前提となる「合理的な安心」はすでに確保できています。
土地の境界は、思い込みではなく、根拠に基づく推定で判断することが大切です。
それが、売主さんと買主さんの双方にとって、安心できる取引につながります。



