登記多角点と当事務所の測量のちがい― 三次元厳密網平均計算による整合性の確保 ―
土地の境界や面積を扱う仕事をしていると、「位置が正しい」ということがどれだけ大切か、日々実感する。
でも、一般の人からすると、座標とか基準点とか言われても、少し遠い世界に感じるかもしれない。
そんな人にまず見てもらいたいのが、こちらの動画のシリーズNo1からNo6だ。
「調査士のための基準点測量 基礎編 No.1」
基準点測量の流れが、難しい言葉を使わずに説明されていて、測量の“地味だけど大事な部分”がよくわかる。
■ 公共座標って何かというと…
簡単に言えば、
「全国どこでも同じ基準で位置を表すためのもの」
だ。
これがあるから、
• 地図がズレない
• 道路や建物の位置がきちんと合う
• 災害時の位置情報が共有できる
• 土地の境界が将来にわたって再現できる
こうした当たり前のことが、当たり前にできている。
■ 動画で紹介されている基準点測量は、その“入口”
動画では、基準点測量の基本的な手順が紹介されている。
• 器械をまっすぐに据える
• 何度も観測して誤差を減らす
• 計算して確認する
• 既存のデータと合っているか確かめる
どれも特別なことではないけれど、
この積み重ねが公共座標の信頼性を支えている。
土地家屋調査士の仕事も、この考え方の延長にある。
■ 誤差はゼロにはならない。でも、管理できる
測量に誤差はつきものだ。
ただし、誤差があるからダメなのではなく、
誤差を把握して、許容範囲に収めて、再現できるようにすること
が大事だ。
公共座標は、国の基準点網や電子基準点、GNSSなどを使って、誤差を管理している。
だからこそ、土地の境界も長い年月を経ても再現できる。
■ 公共座標がしっかりしていると、境界も安心
もし公共座標がバラバラだったら、
• 境界が再現できない
• 地積測量図が合わない
• 隣地との整合が取れない
土地家屋調査士の仕事は成り立たないし、土地取引の安心も揺らいでしまう。
だから公共座標は、専門家だけでなく、土地を持つすべての人にとって大事なものだ。
■ 最後に
土地家屋調査士の仕事は派手ではないけれど、
「位置を正しく扱う」という地味な作業の積み重ねが、社会の安心につながっている。
今回紹介した動画は、その世界を少しだけ覗ける内容になっている。
興味があれば、ぜひ見てみてほしい。



