土地の地目変更で「境界が分からない」ときの進め方 ― 山林・農地でも、現地を正確に特定してから安全に申請できます ―

疋田敬之

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テーマ:土地 建物 測量 相続

写真はイメージです
土地の地目変更や農地転用をご相談いただく際に、特に多いのが「どこからどこまでが自分の土地なのか分からない」というご不安です。
山林や農地、長い間手を入れていない土地では、
- 境界杭が抜けてしまっている
- 古い地番図しか残っていない
- 地形や周囲環境が変わっている
といった理由から、現地の境界がはっきり確認できないことが一般的です。
しかし、境界が曖昧な状態でも、地目変更は進められます。まずは、現地の位置をきちんと特定するところから始めます。
■ 国土調査が完了している地域なら、手続きがスムーズ
市区町村によっては、国土調査(地籍調査)がすでに終了している地域があります。境界座標や地籍図が公的に整備されているため、地目変更の作業をスムーズに進めることができます。
■ まずは「現地を特定する」ための事前調査
国の G空間情報センター から XML形式の図面データを取得し、測量CADで展開。筆界線と土地の概略座標を確認します。
次に、取得した座標を Drogger GPS に読み込み、現地で位置を探し当てていきます(逆打ち)。
■ 山間部でも位置を割り出せる「ALES方式」衛星測位
以下の衛星を組み合わせることで、山間部でも高い測位精度を確保できます:
GPS(アメリカ)、GLONASS(ロシア)、Galileo(EU)、BeiDou(中国)、QZSS(日本/みちびき)
■ 境界が確認できたら、地目変更の手続きへ
- 境界杭の確認
- 現況境界線のCADデータ上の整理
- 地目変更申請(必要に応じて農地の場合、農地転用手続きも案内可能)
■ 「まずは現地を一緒に見てほしい」段階でも大丈夫です
境界が不明な土地は多くあります。気軽にご相談ください。
土地家屋調査士 疋田 敬之
水戸市堀町1125番地の30
TEL:029-253-0365 / 携帯:090-6500-7763

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疋田敬之(土地家屋調査士)

土地家屋調査士 疋田敬之事務所

衛星及び電子基準点を使用したネットワーク型RTK-GNSS測量で引照点観測をした世界座標による地積測量図を作成することにより何世代を経過しても安心して境界杭を維持管理できるデータを提供します

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