ネットワーク型RTK観測 ― 既設基準点との同時平均による安定した測位

疋田敬之

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テーマ:土地 建物 測量 相続

観測計画図
近傍に基準点がない場合は、電子基準点を基準点としてGNSSを使ったスタティック観測法を行います。
現地において2時間観測を行い、結果を3次元同時平均計算により解析して新点を設置します。しかし現地に受信機を2時間設置して観測を続けなけれなりません。

短時間に観測でデータを取得できるGNSSを使ったネットワーク型RTK観測は、電子基準点網からの補正情報を活用して、現地でリアルタイムに位置を求めることができる最新の測量手法です。

土地の測量を伴った登記申請する場合、近傍に基準点があった場合は
その基準点に基づいた観測を行わなければなりません。
しかし、交通状況を考えると、現地において1時間、2時間に観測は困難です。
その場合、私たちはネットワーク型RTKの「直接法」をベースに、
現地にある既設の基準点を同時に観測し、
それぞれの観測値を平均処理して成果をまとめています。

こうすることで、既設の基準点と新しく観測した点との関係をしっかりと確認しながら、
現場の状況に即した座標を安定的に得ることができます。
また、観測時のログデータや補正情報をすべて記録・保存し、
後の再確認や解析にも対応できる体制を整えています。

この方法は、現場の基準点体系を尊重しながら、
スピーディーに測量作業を進められるのが大きな特長です。
造成計画や境界の検討、現況の把握など、
さまざまな場面で効率よく信頼性のある測位結果を提供できます。

現地の基準点を活かしながら、最新のGNSS技術で現況を正確に「見える化」する。
それが私たちのネットワーク型RTK観測のスタイルです。

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専門家

疋田敬之(土地家屋調査士)

土地家屋調査士 疋田敬之事務所

衛星及び電子基準点を使用したネットワーク型RTK-GNSS測量で引照点観測をした世界座標による地積測量図を作成することにより何世代を経過しても安心して境界杭を維持管理できるデータを提供します

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