退職後の医療費の自己負担は?②

今村浩二

今村浩二

テーマ:新規保険加入・保険見直し

前回のお話では、
2017年度より医療保険制度の改正があったことをお話しました。

今回は、どのように変わり、医療費の負担が増えたのか・・
まずは改正の概要から見ていきたいと思います。

まずひとつめは・・

①70歳以上の高額療養費制度の見直し

さっそく、本題にはいるその前に
高額療養費制度について、少しお話したいと思います。
医療費の家計負担が重くならないよう、医療機関や
薬局の窓口で支払う医療費が1か月(歴月:1日から末日まで)
で一定の金額を超えた場合、その超えた額が
あとで払い戻される制度です。
上限額は、年齢や所得に応じて定められています。

●注意点●
◎お金は戻ってくるまでに3ヶ月ほどかかります。
その間の家計のやりくりは大変ですので、70歳未満の方で、
医療費が高額になることが事前にわかっている場合には、
「限度額適用認定証」を提示する方法が便利です。
★月をまたいだ場合は・・
高額医療費制度を利用するときには、「ある月の1日~末日」まで
にかかった医療費を基準に計算するため、例えばある月の後半から
次月の前半にかけて支払った場合、分けて計算され、
上限に達しない場合もあります。

◎対象外の費用がある
入院中の食事代、差額ベッド代、先進医療など保険外の診療は、
高額療養費制度の対象にならず、全額自己負担になります。

いかがでしょうか。
つまり、私たちの医療費が高額になった場合の
負担を減らすために、大変役に立つこの「高額療養費制度」。
特に70歳以上に関しては、70歳未満と比較して
大幅に負担が抑えられていましたが、
この制度の70歳以上の取扱いについて、
2017年、2018年の2段階で、高額療養費自己負担限度額の
引き上げといった見直しが実施され、最終的には、
高所得者に関しては、70歳未満の高額療養費と
同等のレベルとなります。

歳を重ねるほど、医療費は高額になる可能性が高いの
だから、大いにこの制度を使いたいのに、
今後は払い戻しされる条件の基準が厳しくなるのですから、
実質、自己負担額は増加するということですね。

次回は、具体的な金額をみていきたいと思います。

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今村浩二
専門家

今村浩二(ファイナンシャルプランナー)

株式会社ユニバーサル財務総研

女性のためのマネーセミナー「シアワセのマネーレシピ」を開催し、将来にわたり安心できる貯蓄法、運用法を身に付けたい女性を支援。悩みや不安をお金のプロに気軽に相談できる無料相談も随時受け付けている。

今村浩二プロは神戸新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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