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「その後」のあとの母

坂部智子

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あれから、一度母はお泊りで家に帰って来た。
室内用6輪車いす(ティルト機能付)を試しなんとかトイレにも行けた。
しかし、どれだけ車いすで便器に近づけても、ウチのトイレはドアの正面にあるため、けっきょく母を抱えて180度の方向転換が必要。
せまいトイレ(3/4畳)内で、前からと後ろからの介助者各1名と母の計3人が入り乱れるのが果たして楽で安全なのかは疑わしかった。
その際に、母の足先が、体の向きに合わせてちょっと方向を変えたのを目撃!
これはもしかしたら・・・?と、翌朝のトイレは、歩いて行くことにチャレンジしたのでした。
といっても、ほぼ抱えてはいるのだけれど、それでも5、6メートルほどを入院前のようにヨイヨイヨイ~と歌いながら進むと、なんとちゃんと足を交互に出しているのだ!
足の筋力は落ちているし、つま先だけがちょっと床に触れている程度だけど、「歩く」という動作はしっかりカラダに沁みついていたのでした。
本当にうれしかった。
せっかく借りた車いすは、移動のためというよりは、座っている姿勢を少し変えたり、前ずれを直したりするのにはとても役に立ちました。
今後、部屋から部屋への移動など、もうちょっとスペースがあるところを動く際にはうまく活用できるかなということで、レンタルすることにしました。

・・・と、次回の帰宅でのチャレンジをいろいろと楽しみにしていたのに、
施設で月曜日からまた母は熱を出したのでした。(ウチの家が寒かったせいのようで)
くしゃみ鼻水と咳であきらかに風邪のよう・・・とのことで、熱がおさまるまではおとなしくして、落ち着いたら一度受診をということになりました。
今まで通っていた病院は、なぜか施設への往診はしてもらえない。
急に調子が悪くなっても、悪い最中に自宅に連れ帰らないと往診してもらえない。
前回の入院で懲りたので、今後の、それこそいざという時のことを考えると、家でも施設でも往診してもらえて、いわゆる在宅看取りが可能な体勢を整える必要があるとケアマネとも話していたところだったので、この機会に、かかりつけ医を変えることにした。
(念のため、主治医にまた熱を出している旨を伝え、往診のこともきいてみたけど「また肺炎やっても知りませんよ」「どっか病院でちゃんとみてもらって」と言われたので、気兼ねなく変えることにしたのです。)

ここで、次なるハードルが登場。
今後は往診してもらうにしても、最初だけは受診しないといけないという決まりらしい。
(どこでもそうらしい)
小規模多機能施設の近所ではあるけれど、急な坂の下。
しかも急な階段が6段ほどあり。
どうやってその階段を昇降するのか?負ぶう?抱える?車いすごと?
・・・などと悩んでいるうちに今度は私が風邪でぶっ倒れた・・・
あっという間にこじらせてまたいつものひどい咳がとまらない・・・
で、今に至る・・・なのでした。
まだ私の咳は続いているけれど、天候&気温からすると今週中がいいのではということで、明日、その階段昇降をガンバッテ、なんとか受診することになりました。
(またまた報告遅くてすみません。ちゃんと書きます、がんばります)



在宅介護、介護人手不足、介護離職、介護・・・・
選挙でもニュースでも、日々の会話でも介護に関する話題は常に上位にあがる
それなのに・・・

フツーに歳をとって、
フツーにあちこちくたびれてきて
フツーに日常生活が送りづらくなったら、
なんで、こんなにハードルがあるのか
もちろん高齢だけではない
あらゆる原因がある
誰だって可能性がある
いつか、
もしかしたらすぐ、
もう今、
困っているのに。

そんなのんきな話ではないのだ。

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