引き受ける
本日訪問のAさん(82歳男性、要介護1)
一人で外出するために電動カート(電動4輪車いす)をレンタルされている。
「最近、充電にえらい時間がかかる・・・」とのこと。
すぐ近所、片道12、3分で行けるところぐらいにしか行かないらしいが、
帰宅するとすぐに充電しているとのこと。
バッテリーの残量ランプは、満杯から せいぜい一つが消えているぐらい。
ここまで消えてから充電してください・・・と、ランプのところに書いてあるのだが
「一個のランプの許容量がどれだけかわからんから、
乗って出かけたとたんにすぐ消えたら困る」・・・とおっしゃる。
携帯電話などと同じで、減っていないのに充電していると
バッテリーが弱って、減るのが早くなる。
Aさんにもそう伝えたが、「外で、動かんようになったら困る」と頑な。
なんでも、以前に、帰り道の方角を間違えて、元町あたりまで行ってしまい、
心配した奥さんが警察に連絡をして、大騒ぎになったことがあったらしい。
なんで間違えたかわからん・・・ので、またいつ間違えるか・・・心配。
遠くに行ってしまった時に、バッテリーが無くなって、帰ってこれなくなると困るから
いっつも満杯に充電しておきたいのだという。
気持ちはとてもとてもよくわかる。
それでなくても、前に使っていた機種が廃版になり、
新しいのに交換したカートの、バージョンアップしたその若干の変更が
Aさんには不満らしい。
新しいことになれること、変わったことを覚えること・・・
メーカーにしても、私らがみても、ほんとに「ちょっとしたこと」なのだけど
「勝手がちがう」ということが、とても大きなストレスになっているのだ。
せめて充電時間が、少しでも短かくなるように、交換させてもらうことにした。
「一人で、好きに出かけられる」という、Aさんにとって何よりのことが
不安なくできるように。
「いつまでできるかわからんけどな・・・・」と笑ってはった・・・