ごきげんさん
本日訪問のAさん(要介護3、80代男性、独居)
毎日ヘルパーさんが昼と晩ゴハンを作りに来てくれるが
掃除や、洗濯、買い物なども頼んでいるので、
ほとんど話をすることがない・・・とおっしゃる。
“はなし”といっても、昼のおかずのことや、トイレを汚したことや、
洗濯物の置き場所のこと・・・といった、ほんとに必要な生活に密着したことではなくて。
まだ働き盛りの頃は、政治経済、時事問題、日本も世界も、夢やロマン
いろいろ男同士で語り合う、論じ合うことが多かったのに、今は、そのころの仲間も、
会うと、あっちが痛い・・・、こっちが悪い、なんの薬が・・・、あの健康食品が・・・
すっかり“ジジムサイ”ことしか言わなくなっていて、なんともさみしい・・・そう。
なんか、ココロがたのしくなるような、わくわくするような、そんな話、しませんか・・・
と、おっしゃった。
(モニタリングに伺ったので、チャッチャと仕事もすませてからデス。)
今年に入って奥様を亡くされているので、こちらは「お題」から外そうと思っていたのに、
「どっかにいいお茶のみ友達でもいませんかね~」と はじまった。
お互いそれぞれが生きてきた歴史を分かち合ったり、いたわり合ったり、
そういうことが、やっぱり一番必要で、生きる意欲の元になる・・・とおっしゃる。
悲しいことは、一人で泣けても、うれしいことは、一緒に笑いたい・・・と。
これから先、どれだけうれしいことがあるか、
もしかしたら、もうないかもしれないけど、
誰かに聞いてもらおうと、自分が思えたら、
うれしいことも、みつけられるかもしれない・・・。
なんか、話していたら、そんな気になってきました・・・・わっはっは!
新聞に、よう高齢者の婚活パーティーやらも載ってますなあ~~わっはっは!!
どこまで本気か、まったくわからないまま・・・こんなんで、よかったんかな・・・
それでも、最初にベルを押して、出てきてくれはった時とは、
表情がすっかり変わって、帰るときは満面の笑み。
「はなしがしたい」
切実な、望みだということが、よくよくわかる。