読んだ本その5
耳慣れた関西弁が、こんなに状況にしっくりくる言葉なんやなぁと
いつもしみじみ思うのが、田辺聖子さんの小説。
「それはいけません」とぴしゃりと言われたら、ひっこみがつかないコトも
「そらあかんな~」だから、ホワホワとやわらかくまとまる・・・みたいな。
読んだのは、エッセイ集。
「愛を謳う」(集英社文庫)
自身も“女”であるという大前提の上で
巷の“女”たちを見る目・・・そこからの考察。
“妻”、“母”、“娘”・・・というのを、あのようにあらしめているモノとは・・・
などなど、
“女”という謎の、その裏の裏の本質にドキッとする。
どちらかというと、私自身たぶん、女濃度は、薄いほうではあると思っていたけれど
読んでいて、フンフンこういうところもある、そうそうわかる・・・というのが
けっこうあって、ちょっと驚いた。(こわ~)
“男”についても、いろいろ
「生きるとは」・・・
「愛するとは」・・・
ここに書いてあるのは、まさに“真理”。
なのに、寝転がって、なんかにんまり笑いながら、パラパラ読んでいる。
自分を含めた、「人」そのものが、なんか かわいらしく、いとおしく思える。
この当たり前の日常こそが、どんな小説よりもドラマなんやとうれしくなる。
そんな本です。
おススメです。(誰に?)
(なんとなく、婚活前に一度読むのがいいかも・・・と思った。)