ごきげんさん
またまたコラムの分類が一つ増えました。
「エピソード集」
仕事で出会うお客様のことを、「仕事のはなし」としていろいろ書いていますが、
そこで聞かせてもらった、“ちょこっとした話”を、別枠で書いていきます。
神戸新聞の「イイミミ」に載せたいような エピソード・・・・という感じで。
Aさん(77歳、男性 要介護2)の奥さんからお聞きした話。
(背景:「立ち上がり補助の手すり」をレンタルされているので、Aさんの身長をたずねた)
「お正月にね~いっつも孫が来て測るのよ~」とおっしゃって、持ってきてくださった紙を見たら
10人ほどの名前と、身長が書いてある。
おじいちゃん(Aさん)、おばあちゃん(奥さん)、その娘さん夫婦二組に、孫4人・・・
毎年お正月に、みんなの身長を測って、記録しているという。
孫の男の子が中学生になったかどうか・・・の、一番身長が気になる年頃から始まったらしい恒例行事。
もう20歳を超えているので、今からはもうそんなに変わることもないだろうけど
毎年、測るのだそう。
苦労して立ち上ったAさんを支えて、皆で柱のまわりに集まって
ワイワイ測っている光景が浮かんだ。
「いいですね~」と、奥さんと一緒に笑った。
さらに、奥さんが指差した先には、出入り口の扉に丸っこい字のメモが貼り付けてあった。
孫たち4人の携帯電話が書いてあって、
その下に、「何かご用の際は、上記メンバーまでご連絡ください」とある。
Aさんご夫妻にとって、なんとも頼もしい4人のヒーロー。
まさに、4レンジャー(5レンジャーには足りない・・・)!
昨年夏以降、すっかり気力がなくなって寝てばかりいる・・・というAさんを
小さな体で、文字通り支えて、介護してはる奥さんの、
笑顔の明るさと、なんとも言えないこのあったかいお家の感じが、
その丸っこい文字とつながっている。
今日は、足取り軽く、次のお家へ向かった。