苦しみとともに
NHKスペシャル 「~天空の棚田に生きる~秘境雲南」
雲南のハニ棚田
1300年前にこの地を切り開いた祖先から受け継いだ知恵を
ずっと守り続けているハニ族の人々。
天然の水の流れ(森を活かした自然の巡回システム)だけを活用して
全ての棚田に水をいきわたらせる工夫。
自分の所だけがよくてもダメ。
村のみんなが、いつも棚田全部がよくなることを考えているのだという。
誰かが少しでも手を抜けば、全部のバランスが崩れてしまう。
だから、皆、どこよりもいい田んぼをつくろうと励むのだ。
1300年ずっと、
食べるために、この棚田で働いてきた。
棚田を耕し、収穫し、その実りを糧にして。
棚田を守る暮らしは確かにキツい。
しかし、「生きていくのに苦労はつきもの」だと笑う。
「毎年毎年、同じことを繰り返すことに意味がある。」
「それが、暮らしそのものだから。」
棚田 = 生きるための場所
朝日に照らされるその棚田の風景は、言葉ではいいつくせない、静謐な美しさに満ちていた。
全く、人の手が加わっていない、圧倒的な自然の美しさにうたれることがあるけれど、
純粋に、無垢なモノ・・・も美しいと思うけれど、
人の手が創りだしたもの、
生きるために、創りだしたものの、その美しさに
ただシンプルに、人として「生きる」という全てがつまっているように思えた。
長い永い時をつないで。