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なぜ人間になれたのか

坂部智子

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テーマ:感想(TV、本、他)

この前の日曜日のNHKスペシャル「ヒューマン なぜ人間になれたのか」、
とても興味深かったです。(書くのに日にちが空いてしまってスミマセン・・・)
(参考 http://www.nhk.or.jp/special/onair/human.html

20万年という人類の歴史の中で、現代を生きる私たちは、
分かち合うこと、協力し合うことで、生き延びてきた人たちの子孫だという。

進化の過程で700万年前に枝分かれしたチンパンジーとの遺伝子の違いは、たったの1%。
チンパンジーは、相手は相手、自分は自分で、自ら進んで協力はしない。

二足歩行を遂げたことで人類は、骨盤が変形し、哺乳類の中で最も難産となる。
産道が小さくなったので、赤ん坊は小さく生まれる。
一人前になるまで時間がかかる。
血縁や、身近な人々の集団で赤ん坊の世話をするという協力関係を生み出したという。

今から7万4千年前まで、人類はアフリカ大陸だけに居たそう。
その数およそ2万人。
そのころ、インドネシアのスマトラ島で、火山の爆発があった。
100km×30kmの超巨大噴火。
火山灰や煙に覆われ、地球の温度は12度ほど一気に下がったという。

2年以上続いた過酷な環境。
血縁を超えた協力を行った人々が、助けあった人々が生き残った。
(遺跡から発掘される、狩猟に使う黒曜石の同じ種類のものが、この時期から
一気に広がっているという。“友好関係を示す贈り物”として、発掘されている。)

だから、人間は見ず知らずの赤の他人とも協力できる力がある。
分かち合わなければならないという想いを人類は持っている。

裏付ける様々な実験が出てきた。
・イラク戦争で、宗教指導者と対話しようとしたアメリカ軍がとった行動 → KEEP SMILE
(67か国で人々と接したが、笑顔が通じなかった国はなかったと気づいた指揮官が指示)

・赤ん坊に様々な画像を見せると、人の顔に注目する習性がある。備わっている。

・脳に重い障害があり、目で見た画像の認識ができない人でも、
人の感情の表情だけはとらえられる。
“ブラインドサイト”
脳の扁桃体(命に関わる情報を処理するところ)が、活発に活動するのだという。

・知らない人から100のお金をもらったとして、そのうち自分がいくらとるか、
知らない人にもあげるか?を選択してもらう実験。
アメリカでは、自分53、相手47という結果がでたそう。(個体差を超えた傾向として出た数値)
日本では、自分56、相手44。
世界中の調査で、最も少なくとも20は、知らない相手にあげるという結果になったという。

人類がその歴史の中で、命をつなぐために培ってきた力。
笑う、笑顔を見せることで つながること。
分かち合わなければならないという想い。

人間には誰にでも備わっている力。
人間を人間たらしめている能力だという。
困難を乗り越えた時に、新しい協力を勝ち取った。

人間以外は、全くできないことだという。
その貴さをどう守っていくのか・・・

物理的、生理的に完全に守られた環境(施設)にいる一人ぼっちの子供のうち、
3人に1人が2歳になるまでに亡くなったという結果があるという。
考えられる要因は、コミュニケーションの欠如。

人間は、一人ぼっちにされると生きていくことができない。
誰でも、本能的に、分かち合いたいという心をもっている。

何度も繰り返される。
人間とは、協力する生き物。
新たな協力の形を模索する生き物。

困難を乗り越え、アフリカから広がった人々。
その数 わずか数千人・・・

・・・・人類の歴史という壮大なテーマでありながら、
何より、私の胸にズンとくるのは、母との日々の“笑顔”の力である。
理屈や知識や様々な葛藤をはるかに超越した、遺伝子の力なんやなあ。
母の中にも、私の中にも、はるか遠い遠い昔からの贈り物として、たしかに、あるんや。
(ここから掘り下げたいコト多々あり・・・またまた続くで)

来週も見るぞ。
おすすめです。

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