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喉につまったら

坂部智子

坂部智子

テーマ:福祉用具のこと

年末になると、思い出す。
入院中に、食べ物をのどに詰めて亡くなった人がいたことを。
いつものように、私の病室の前を車いすで食堂に向かっていったオジサンが、
もう二度と戻ってこなかった。
その日のメニューは「巻きずし」
いつもいつも、なかなか海苔が噛みきれないで、食べあぐねるシロモノではあった・・・
もう一人は、お正月の外泊中にお餅をのどに詰めて亡くなった。

私も一度、「きな粉餅」を、のどに詰めかけたことがある。
口に入れた時に、まず、きな粉でむせて、うげうげしかけたら
お餅が喉にひっついた・・・・
どうやって危機をまぬがれたか、残念ながら覚えていないけれど
言えるのは、気をつけないと、誰にでも起こり得るということ。
とくにお年寄りは、やはりさらに注意が必要。

ちょうど土曜日の神戸新聞の夕刊に「もちを喉に詰まらせないためにー」との記事が出ていた。
・・・自分では大丈夫と思っていても、加齢とともに嚥下機能は衰えていることを
念頭に置いて予防を心掛けること・・・とある。

以下、気をつける点を抜粋すると、(サイトには記事がなかった・・・)
・入れ歯の人はよく噛めるように調整してもらう
・あおむけに寝た状態で、頭を持ち上げる運動を朝夕自分のできる回数から行う
この運動は、食べ物を飲み込むときに食道を広げるようにする効果がある
・歯磨きは丁寧にし、口のゆすぎは7回以上強く行う
・もちやすしなど塊になっている食べんのは、小さく分けて少量ずつ食べる
・決して食べ急がないようにすること

訪問先で、こんな話をすると、よく
「好きな物を食べて、詰まらせて死んでも本望じゃ~」などと豪快に笑いはる人が多いけど
窒息というのは、ほんとにホントに苦しいらしいので、
予防できることならば、ぜひともしっかり気をつけていただきたい。

ただし、母を見ていると、やはり認知症が進むと、危険度は上がると思われる。
一度に口の中に入れる食べ物の量が多いし、
噛み終えないうちに次々口の中に入れるし、
たまに、どのタイミングでのみ噛んだらいいのかわからない時があるよう。
フツーに、考えずにやっている動作が、突然、全くできなくなることがあるので・・・
横から、「もぐもぐもぐもぐ、はいッ ごっくんッ」と言うと、できる。

なので、ホントに、油断大敵である。
母もお餅が好きだから、とにかく小さく切ることは、絶対必要。

最悪の場合に、備えあれば・・・な器具がある。
ショップ勤務時代に、年末になるといくつか注文があった。
掃除機の先につける「吸引ノズル」というヤツ。
(ご参考までに http://www.imgstore.jp/products/nozzles/00101.html

気が抜けないことがいろいろ多いし、
どこに“禍の種”が潜んでいるかは、わからないけれど、
心構え一つで、大分安心できるコトもある。
おいしく、楽しく、安全に!

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