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坂部智子

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坂部智子(さかべともこ)

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コラム

防水シーツ

2011年8月30日

テーマ:福祉用具のこと

コラムカテゴリ:医療・病院

昨日訪問したAさん(80歳 男性 要介護2)
尿漏れが多いということで、ベッドマットの上に防水シーツが敷いてあった。
・・・・が、表裏が逆。
「“防水”だから ツルンとしたほうが上だと思った・・・」と、奥様。
たしかに・・・そう思うかもしれない。
パッケージの説明書きには、どちらを上にするか・・・の記載が通常はあるけれど
なかなかそこまで読まないし、シーツ自体に「表、裏」とわかる表記があるべきと思った。

その防水シーツは、表面は多少ソフトな生地で、ある程度の量は吸収し、
裏面の防水シート側でブロックするもの。
その裏面を上にして使っていたので、おそらく、漏れた尿がシーツの上に
“乗っかっている”状態だったと思われる。
当然、その上に寝ているAさんの衣服や掛けている寝具に浸み込む・・・
正しく敷くことで、多少は濡れ具合が減ると思われる。

一般的に「防水シーツ」として売られているものには、種類がある。
表面が撥水、吸水して、裏面か間の生地が防水するもの、
さらに、防臭や抗菌、速乾などの複数の機能が入っていたり。
だいたいにおいて、その機能、性能と値段は比例する。

「撥水シーツ」というのは、表面ではじくことなので、上述の裏表逆に敷いたパターンと同じことが起こる。
濡れた時点で、すぐに気が付いて交換するなら、このシーツでも可。
しかし、濡れたままの時間が長いケースだと、どんどん広がり、
その上に寝ている人には不快。体も冷える。

「吸水シーツ」というのは、ある程度の量までは吸収するので、上に寝ている人が
激しく濡れてしまうことは防げる。
しかし、尿が漏れてシーツが濡れても、表面を触った時にまだ濡れた感じがしないと、
おむつ交換と着替えだけをして、シーツはそのまま放置されることがある。
一定の量を超えたところで、表面にも浸みてきてびっちゃんこになる・・・。

速乾なら、大丈夫か・・・というと、
これは 吸収した端から乾くというより 洗濯してすぐ乾くということ。

乾燥機OKな商品はまだ少ないので、洗濯して乾きが早いということは
取扱う側には とても助かる。
夏場はいいが、冬場、それでなくても場所をとるシーツを干して
なかなか乾かない・・・うちに また次が濡れて・・・というのは
とてつもないストレスになる。

Aさんの奥様も シーツの交換、洗濯が負担・・・とおっしゃっていた。

そもそも、なんで防水シーツが必要か・・・というと、
やはり、紙パンツ、パッドが正しく使われていない・・・というのが一番の原因。
Aさんも、せっかく5回分も吸収する(価格も結構高い)いい紙パンツをはいて
その内側に、3回分しか吸収しないパッドをあてて使用していた。

前にも書いたが、3回+5回で8回分吸収することにはならず、
内側の3回分が容量オーバーになった時点で、外に浸み出し
5回分も吸収できる本来のポリマーの機能はふさがれたまま、
足まわりあたりから、じわじわと漏れてしまい、結局パッドもパンツも替えることになる。

尿漏れについては、一人ひとりに合った対応が必要なので、
なかなか書ききれないけれど、
本当に基本的なことも、利用する人に伝わっていないことは つらいところである。

目の前のお一人おひとりの状況をきちんと確認して伝えていくだけでは、
追いつかない・・・・現実。

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