気力とは?
年齢を理由に何かを諦める・・・ということは よく耳にする。
しかし、その「年齢」というのは、いったい何を根拠にするのか・・・と最近思うことも多い。
100歳でフルマラソンを完走し最高齢世界記録を樹立した英国男性の話が先週話題になった。
89歳からマラソンを始めたということに、何より驚く。
まず、「フツー89歳で始めようとは思わへんやんな~」というのが、おおかたの反応。
もちろん、いくら気持ちがあっても、誰もが成し遂げられることではないけれど。
先日訪問したAさんは98歳(要介護2、女性)。
白内障がすすみ、今はほとんど見えないとのこと。
娘さんは、なんとか手術ができたら・・・と思っている。
周りは、この年でいまさら手術までせんでも・・・とおっしゃるらしい。
まあ、Aさん自身も「こわいからいい」とおっしゃるらしいが・・・
手先が器用でいろいろ多趣味に取り組んできたAさんなので、
もし見えるようになったら、きっとまた何か始めるのでは・・・と
娘さんは思っている。
高齢によるリスクはもちろんあるし、ご本人の「こわい」という思いが、本当に強いなら、
そして ベッドにちょこんと腰かけて一日過ごしていることが、
Aさんにとって、別に居心地悪いことでないなら、
娘さんも無理にすすめようとは思わないという。
けれど、「年だから」といっても、
もしかしたらまだこの先10年元気に過ごすかもしれない。
80そこそこの頃は「もう年だから」ということで、手術は考えずにいた。
今から思えばまだまだずいぶん若かったのに・・・もったいないことを・・・とおっしゃる。
今、真剣に考えている娘さんが、とても素敵に思えた。
簡単に答えが出せることではないけれど。
「年だから」は、決して安易にはつかうまい。