徘徊対策の現状
先日の国勢調査の抽出速報によると、
1人暮らし世帯の総世帯数に占める割合が3割を超えたとのこと。
高齢者だけでなく、未婚の若年層が増加したことも原因・・・とある。
65歳以上の15.6%にあたる457万7千人が1人暮らしで、前回より70万人増加。
ちょうど訪問したお家も、3件立て続けで女性の一人暮らし世帯だった。
80代~90代。
要介護度は低く、受けている介護サービスも少ない。
立ち上がり補助用の手すりのレンタル、
週2回の訪問介護または、通所介護 ぐらい。
共通していたのが、いずれも、
「なんでもちゃっちゃと、自分でやらな気が済まへん」ということ。
さらに、
ここ最近に3人ともが、室内、外出先などで転倒してはる(何度も)。
(お一人は、腕を骨折してしまっていた・・・)
気は走るけど、動作がついてこない。
しかし、ゆっくりしたり、ほっとくことは「気が済まへん」・・・・
「何でも自分でしてきたのに・・・」、「(できない自分が)イヤになる・・・・」
と、おっしゃる。
私の様なぐうたらモノは、ただただ恐れ入る。
体力的な衰えや物忘れなどは、歳をとれば自然なこと。
そのピッシリシャッキリが、しんどくさせるのでは、とも思う。
けれど、「無理はイケマセン」とか、「ほっとかなアキマセン(アカン)」というのは、
なかなか受け取ってもらえない(筋金入りのピッシリシャッキリなので)。
ここで、便利な関西弁が登場。
「しんどいときは、たまには堪忍したって下さい」と言ってみる。
誰か他人のことを許すという意味ではなくて
自分で自分を許すということ。
人に謝る時にも、「堪忍して~な」ではなくて、「堪忍したって~な」と使うことで、
どこか、自分を突き放すような、(ちゃっかり)第三者的な位置から伝えるというような
表現が関西弁ではあるけれど、この場合は、ちょうどそんな感じ。
しゃっきりできない自分がはがゆいけれど、まあたまにはいいか~と
後ろめたさと 照れごまかしで
「堪忍したって~な」→「堪忍したろ」と自分を丸めこむ。
「そやな~、しんどいときはな~」と、3人は笑って下さった。
実際、無理してこけたら痛いし、
打ちどころやら悪かったら・・・と、悪い心配はいくらでもできるし。
歳をとること、
一人で暮らすこと、
日々、出会う方々の姿からたくさん学ぶ。
自分が伝えることが、何かの役に立つ・・・などとはそうそう思えないけれど
でも、また次も、笑って会いたいと思うから。
半年先の次回が、もう二度とないことが 最近多い。