苦しみとともに
今日も引き続き、全国福祉用具専門相談員協会 近畿支部研修の報告です。
・論点3=専門職の関与と適切なアセスメント・マネジメントの推進について
(ここが 一番重要!)
具体的内容として、
①「個別援助計画」の位置づけ
②専門職(医師、看護職員、OT,PTなど)との連携
③サービス担当者会議の充実
④福祉用具専門相談員の質の向上
⑤介護支援専門員の研修カリキュラムの見直し
について、検討されたということでした。
まず、「個別援助計画」の位置づけについて
介護サービスにおいて、現在、
福祉用具貸与、訪問入浴介護、居宅療養管理指導だけは、
サービス開始時に、「個別の援助計画書」の作成が義務化されていません。
今回の検討会で、
「福祉用具専門相談員が福祉用具の選定理由などについて的確に整理し、
関係者間で情報共有するためツールとして、個別援助計画の作成を指定基準において
明確に位置付けることが適当である。
なお、その理由にあたっては、多職種連携が十分に機能することおよび
事務の煩雑化につながることのないよう留意する必要がある」
と報告されています。
要は、福祉用具を導入する際には、「個別援助計画書」を作成することが
義務化される方向に動いている・・・ということでした。
今までも、
もちろん、例えば車いすを 導入する際、
何度もこのコラムでも書いていますが
誰が(ご利用者さんの様々な情報を踏まえて)、何のために(目的)、
どのように(手段、方法)必要なのか = 福祉用具利用目標
といったことから選定するのが基本です。
ただ、現実には
「明日の9時までに○○に車いす入れて!! 介助用でいいわっ」・・・・
というケアマネジャーからの電話だけで、
他のなんの情報も得られないまま(もらえないともいう・・・)
とにかく時間厳守で、指定された場所に 介助用の車いすを納品する・・・
といったことも 多々あると、レンタル事業者さんは言うてはります(泣)。
その後の使用状況確認(納品後1週間ほどで)や、
定期的なモニタリングがきちんと行われていれば
早い段階で、本当に必要な車いすに変更することもできますが、
そのまま・・・になっていて、数年後の“はじめて”のモニタリングで
「なんでこんな車いす???」と 素朴な疑問が生まれることもよくあります。
そもそも、モニタリングする際、必要なのは、
導入時の「利用目標」に即してチェックするという視点なので、
「利用目標」がなければ、本来はモニタリングが意味をなしません。
なので、この「個別援助計画書作成」が“義務”となることは、
本来当り前と言えます。
阻んでいたのは、上述の様な、多職種連携が十分に機能していない・・・こと
と、②~⑤にあたること
さらに・・・などなど
②~⑤について、また続き・・・で。