聞き入れる魔法
友達が、膝を骨折して入院していたという。
自転車から降りしなに、何故かこけたらしい。
何故かこける・・・・ということは、
私の日常では当り前のように起こることで
最近では、ネタにするにもありきたり過ぎて、やめているけれど
こと、この友達に関しては、「ありえない」と思われる現象。
「老化ですな・・・」と、言うてはります。(注:同い年)
彼女が入院中に同室だった70歳前後の方達も
1人は、冷蔵庫から牛乳取る時に、何故かこけて骨折。
もう1人は、家の廊下を歩いてたら新聞の広告が落ちてて、
またごうと思ったら何故かこけて骨折。
どうってことない普通の生活でこけてしまうんだね~・・・とのこと。
要介護認定を受けて、車いすや電動ベッドを使うそもそものきっかけが
「何故かこけた」ことによる骨折という方は、本当に多い。
しかも住み慣れた自宅での転倒。
予防策として、段差のない“バリアフリー”の住宅が推奨されていますが、
自宅に限って言えば、明らかな段差
例えば 玄関の上り框や、階段、浴室出入り口、和室入口の敷居、ベランダ出入り口
などの段差の昇降が調節の原因でこけた・・・・という例は けっこう少ない。
玄関の上り框を上がってから、スリッパを履こうとして・・・・、
階段の最後の一段を降りて、次の一歩でつんのめって・・・、
和室に入ってから、畳みの縁に引っ掛かって・・・、
ホットカーペットのコードを避けようとして・・・・などなど。
自宅では、そこに段があると意識しているので、用心して動作をするから。
「何故かこけた」という時は、そこが危険個所、またはその動作が危ないとは思っていないので 無意識に(フツーに)動作をする。
その結果、思っていたより足が上がっていなかったり、
モノを持ったことでバランスが崩れたり、
届くと思った距離に足りなかったりして、こける。
それじゃあ 防ぎようがないやん・・・と言われたら、実際そうだと思う。
“予防”の意識を高めたり、不自由な機能を補う上で、“手すり”や段差解消は、
必要な人に、必要な場所では有効だけれど、
この「何故かこける」に関しては、「気をつける」しかない。
上述の友達は、恐らく、さらにしっかり「気をつける」にちがいない。
私は、この底なし沼のような「何故かこける」パターンを
恐らくフツーよりは熟知している(克服はしていないが)ので、
(「そんなトコでこけるのは、サカベだけや」と言われ続けて○十年)
~~笑ってはりますが、こんなところでも こけるんですよ~という話を
地道にしていこう。
少しでもお役に立てたら、こけてきた”甲斐”もある。