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サニタリー その2

坂部智子

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テーマ:仕事のはなし

トイレと、洗面所と洗濯機置き場を一体にするリフォームを検討中のAさん
続きです。

床材質についての情報をあれこれ調べてもらったり
なるほど、一体型は意外に便利なんや~などの感想をいただいたりしています。

床は、昔、小便器があったようなトイレや和式のトイレは、
タイル貼りで、水を流して洗えるようになっていた。
掃除がしやすくて、清潔というのでは水が流せるタイルのポイント高し。

しかし、高齢の場合、今後のことを考えると
“濡れた床面”というのは、かなり危険度が高い。
乾くまで、入れないというのも困る。
ということで、タイルは却下となりました。

母もそうだけれど、安全のためには、家の中でスリッパは履かない方がよい。
(つまづき防止と、脱ぎ履き動作時が不安定になるので)
なので、トイレにスリッパは置いていない。
小さめのトイレマットを敷いている。
(以前はこのトイレマットというのが、好きではなかったので我が家にはなかった・・・)

うちは、いわゆる“クッションフロア”の床なので、
水には強いし、母が濡らしても後始末は楽。

(ここんところ、ずっと開けてある便器のフタをわざわざしめて、
その上に座ってするので、タラタラと流れる・・・)
(あまりにその動作が素早く、一緒にトイレに入っても、阻止することが間に合わない。)
トイレマットが、“濡れた原因”を吸い取ってくれるので
多少濡れても、床がびっちゃんこになったり、足(靴下)が濡れるまでにはならない。

今回のAさんは、クッションフロアか、迷ったけれど、
素足にも心地よいということで、水に強い“コルク”を選びはりました。

将来的には(おもらしするようになれば と笑ってはる)、吸収用?にマットを敷くけれど
それまでは、コルクの感触を楽しみたいとのことでした。

配置は、入口すぐ左側に便器。
入口右側(便器の向い側となる)に洗面台。
洗面化粧台にせずに、洗面ボウル(?)単体と鏡にする。
鏡の大きさを顔が映る程度のサイズにすると、
向いの便器が鏡に映らずにすむので 視界がさわやか。
洗濯機は、奥の浴室入口横・・・と決まりました。

コルクの床に、床暖房を入れる検討もしたけれど、
一人が、一度に立つスペースというのは、限られているので
サニタリースペース全体に床暖房というのは、とても“もったいない”のでは・・・とのこと。

一緒にカタログで見つけた、洗面台の下部に取り付ける「足元温風機」というのを
「ショールームで見てくる~」とハリキってはります。
浴室には、暖房換気扇をつける予定。

実際の工事を うちが請け負うのではないので
予算や、細かい費用などまでは、教えてもらってないですが
(ねぇねぇ聞いて~というレベルのリフォーム相談に乗っているだけなのです)
(子供さんがいないので、誰かと一緒にイメージを膨らませたい・・・というご希望)
一般的なバリアフリー(この言葉はあまり好きではないです)住宅という提案は、
どんな介護が必要になるかわからないうちから、
あれやこれや、詰め込み過ぎでは・・・・というのが、
今回一緒にいろいろ業者さんからお話を聞いての私の個人的な感想でした。

車いす生活になる確率など、そんなに高くはない。
それよりも、夜間にトイレに行く回数が増えるとか、
足元が冷えるとか、フツーに起こることに 少しでもうまく対応できるような
そういう仕様なら、いいなあと思った。

介護保険の住宅改修だけでなく、
このAさんのように、これから先の“暮らし”を、少しでも
明るく楽しく元気よく 過ごせるような
そんな視点で 家の中のあれこれを 改めてきちんと見つめていきたいと思う。

母の介護で 気づかせてもらうことがたくさんある。

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