徘徊対策の現状
先日モニタリングで訪問したAさん(85歳、♀、要介護4)
転倒よる骨折で、入院、手術。
先月中ごろに退院され、電動ベッド一式と、外出用に車いすとスロープをレンタル中。
お部屋をのぞくと、ベッドはからっぽ。
TVが聞こえる部屋をのぞくと 炬燵に入って笑ってはる。
え~っと、
「ここまでどうやって来たんですか???」と尋ねると
ベッドのフットボード(足元側の板)と、介助バー(開閉式のベッド手すり)を
支えにして、お尻からストッと、床に降りて、
後は、こうズリズリと~・・・・とやって見せて下さった。
上がる時は、その逆回しで 後ろ向きに・・・とのこと。
横から、息子さんが、
「お腹がすいたら、冷蔵庫(4メートルほど先)まで、ほふく前進(?)で
行ってるみたいです」とおっしゃる。
日中独居のため、一人で動く必要があるとのこと。
一人では、立つことも歩くこともできないけれど、
ズリズリしたら 動ける。
昔から馴染みの、畳みで炬燵の生活。
御仏壇に 手を合わすことも、お供えも出来る。
介助者がいて、ポータブルトイレ(大のみ、小は、自分でパッド交換する)を使ったり、
車いすに乗るために立ち上がるには、ベッドの昇降機能を上手く使っているとのこと。
(足のむくみがひどいので、足上げ機能も重宝とのこと)
今の体の状態に合わせて、Aさんご自身が“暮らし”をつくりだしている。
すごいなあと思った。
とてもうれしくなった。
立てない、歩けないから、ベッド、車いす・・・が当り前なのではない。
そこで、“暮らす”こと。
望む生活を 形にすること。
そのための、用具であり、リハビリであり、サポートであると
今回も、また強く思った。
Aさんの“ズリズリ”
すばらしい。