一緒やったら
仕事で出会う方の中には、
震災後に今の家に移り住んだ とおっしゃる方がたくさんいらっしゃる。
比較的、元の住居近くの地区に移られた方もいれば
ずいぶん奥の 離れたところに移った方もいらっしゃる。
震災から15年。
新しい家で十分暮らしも慣れてきたと思っていた。
と 息子さんはおっしゃる。
認知症が進んだお母さんが、最近、夜ごとトイレとまちがえてウロウロしはる場所は、
前に住んでいた家の間取りでは トイレだったところ とのこと・・・・
間取りや、窓からの景色が、すっかり変わってしまっても
身体に 記憶に しっかりしみついてずっとある。
ベランダから見える高速道路が、何かわからなくて、
夜には、真っ赤な灯りが流れている とおびえる・・・という。
3階建て住居を建てたけれど、
あっという間に 階段が上がれなくなったとおっしゃるお父さん。
終のすみかとなるはずだった家は無くなって
その時の最善として選んだ今の家。
その当時には思いもつかなかったことに 今直面している。
起因となる理由は もちろん震災に限らず いろいろある。
けれど、やはり土地柄 上記のような方に たくさん出会う。
直面した今 できること。
改善策を 探していく。
「年よりおったら こんな家にしたらあかんゆうて 教えたってな」と息子さんは おっしゃる。
情報として 伝えていくべきことは 本当に たくさんある。