押すにも　いろいろ

引き続き　シルバーカーのことです。

さて次は、さまざまな躊躇や葛藤から　最初の扉を開けて
「シルバーカーを使うと決めた！」　そこからです。

シルバーカーを選ぶには、「その方の身体特徴、歩行動作、安全性、活用性などだけでなく、
信条や生活スタイルまで踏まえての選定が必要」　と初めのコラムに書きました。

まずは　身体特徴からです。
身長、体重、体格など　すべてが必要な要因となりますが、
重要なのは、（表現がむつかしいけど）背中が曲がっているかどうかです。

背中が曲がることで、視線の位置　足の位置に影響がでます。
シルバーカーと使用者との距離がどれだけあくか　が重要ポイントです。

そこで　押し手（ハンドル）が　横型（体に平行な横バー）か
縦型（ベビーカータイプの方手ずつのグリップ）かを選択することになります。

背中が曲がっていると　肩の位置より　足が後ろになり、シルバーカーとの距離があきます。
→　横型をお勧めします。

背中が曲がっていないと、肩の下に足が来るので、シルバーカーは体に引きよせて押すことになります。
（体から離すと、曲がっていない背中がそのために曲がってしまいます。）
　→　縦グリップ型をお勧めします。

もし、身近でシルバーカーを使用している方がおられたら　
シルバーカーと体の距離があきすぎていないか　一度　確認してくださいませ。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　坂部　智子