「介護」と「社会保障と税の一体改革」

松本孝一

松本孝一

テーマ:介護事業コンサルタント

「社会保障と税の一体改革」における消費税増税が、先送りとなりました。
では、このことにより介護などにどのような影響があるのでしょうか?

もともと、消費増税において、厚生労働省は、子育てや介護などの充実のための予算と
して考えられていたようです。
消費税が10%に引き上げられていた場合、消費税の税収から、子育て、年金、医療、
介護の社会保障を充実させるため、将来的には2兆8000億円が充てられる予定でした。
ということで、来年度は10月からの増税とされていたため1兆8000億円がこの充実のために
予定されていた財源が激減するということになります。
すなわち、やりたかったことができなくなる可能性が高いとのことです。

介護業界においては、職員の待遇改善に充てられる予定でしたので、益々厳しい状況が
生まれてくるに違いありません・・・

介護保険改正にはどのような影響が?どうなるのか?

今、来春の介護保険改正に向けた細かい改正内容が厚生労働省を中心に議論されています。
今回の消費税増税の先送りを受けて注目したのが、財源で予定していた介護職員の待遇改善
がどのようになっていくのか?と思います。
当然ながら人手不足の解消を目的としていますが・・・
厚生労働省は、非正規職員を正規の職員に転換するなど処遇を改善した事業者に対して、介護
報酬を上乗せする見直し案をまとめたようです。また、その他、介護職員の処遇を改善するなど一定
の条件を満たした事業者を対象に、報酬を上乗せする見直し案もまとめました。
具体的には、業務の内容に応じて賃金体系を整備することや、職員研修を行うこと、さらには非正規
職員から正規の職員に転換したり、出産や子育ての支援を強化したりして、職場環境の改善に取り
組んだ事業者を手厚く評価するとしています。

これらは、何を意味しているのでしょうか?

私が考えるに、これまでの介護職員処遇改善加算などにより、現実的に介護職員の処遇改善が
なされていないという判断がなされてと考えます。そして、今後は、しっかりと介護職員の待遇改善を
する事業所に対して、明確な報酬を上乗せをすることにより、介護事業者に対する差別化を図る
ことが目的ではないかと考えます。

すなわち、介護職員の待遇改善を図る事業所は、「職場環境」が充実し、職員が集まる。
そして、安定した職員により、「質の高いサービス」が実施される。
ということは、お客様(ご利用者様)から、選ばれる事業所となり、事業も安定する。

言い方は悪いのですが・・・
介護業界においても、事業運営における目的のない事業所は、生き残れないということです。

職員の「笑顔」なくして、お客様の「笑顔」は得られない!

という当社の「理念」は私が介護事業を運営する上で、最も大切にしてきたことです。
「お金」を掛けなくとも職員の職場環境を充実させることはできます。少ない投資(お金)で大きな
成果をもたらすことも可能です。また、職場環境の充実だけでなく、職員の「笑顔」をもたらすことも
可能です。

ますます、介護事業者の経営者様・管理者様には、日々の業務以外のことを実践することが
求められてきます。

だからこそ、現場運営を熟知するパートナーとの連携が必要となります。

皆様の良きパートナーとして、オフィス松本をご活用ください。

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Mybestpro Members

松本孝一
専門家

松本孝一(経営コンサルタント)

株式会社オフィス松本

不動産、介護事業の経営を通じ、今後の高齢化社会に必要な仕組みづくりを「地域」ごとで作ることが強みです。具体的には、介護事業所の経営コンサル、高齢者の生活を支えるサポート、高齢者住宅・施設の斡旋等です。

松本孝一プロは神戸新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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