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体に故障があると、スウィングも上手くいきません2

2018年12月19日 公開 / 2021年3月1日更新

テーマ:故障者のゴルフ

コラムカテゴリ:スクール・習い事

体に故障があるとスウィングも上手くいきません
PART2
首の右側から肩甲骨が引っ張られ、右手が上手く使えないOさんの場合

前回に続いて、故障が出た方のスウィングの解説です。
朝の練習場で診ている時、Oさんが右手を見せて言いました。
『この間から右手が痛いんですわ』と。
ちょっと診てみたところ、首筋が張っており、そこから右の肩甲骨が引っ張られ、そのせいで右ひじから右手の親指にかけての動きが酷く悪くなっていました。
そのためいつも通りのグリップができず、スライス気味の球になっています。
私は『左にターゲットを設定してアドレスしましょう』とアドバイスして、コースに向かいました。
では解説していきますが、今回は首筋⇒肩甲骨⇒ひじ⇒指の動きが悪くなると、こういうエラーが出やすいというところを重点的にっやっていきますね。

1では、紫の線で囲った部分にご注目下さい。
指が上手く動いてくれないため、グリップの尺が長くなってしまい、右ひじが突っ張って曲げられていません。
2ではグリップが縦長になっている(紫の線で囲った部分)ことが鮮明に分かります。
普段のOさんのグリップは、もっと尺が短いです。
そのため3ではフェース面と左手の甲の向きが一致していません。

4で注目して頂きたいのは、右手が頭の後ろに見えているところです。
Oさんのスウィングは、もっと悪い時でもこんなところまでは来ません。
それが来ているというのは、よほど首筋から肩甲骨にかけての張りがあって、動かないのでしょう。
5では無理に体重を右に載せていますが、ヘッドがクロス(頭を通り過ぎた位置)にまで来てしまっています。
6のダウンスウィングでは、指が使えないのでグリップが2のテイクバックと比べて捻じれているのが分かると思います。

5~6での行き過ぎが原因で、7では体重の動きが遅れています。
本来、赤の線まで動いているはずの軸が、青い線までしか来ていません。
8ではグリップの尺が長くなっているため、コックのリリースが早くなっています(紫の線で囲った部分)
9ではそれがよりはっきりと出ていますね?

10では軸が右に残り(青い線)、赤い線まで動いた軸で打っているはずのタイミングがずれています。
ヘッドが下からすくい上げているのが良く分かりますね?
11ではフェースが開いているのがはっきりと映っています。
12での体の傾きが、グリップが上手くいかない=指の動きが悪い=肩甲骨が動いていない=首筋の張りが引っ張っているを、はっきりと示してくれています。
この時の球は、右に出てスライスしました。

前回のTさんよりは、引っ張りの度合いと箇所が異なったので、Oさんは左を向いてアドレスすることで何とかある程度の修正は効きました。
しかしやはり故障のいある時は、無理をしてはいけません。
Oさんは一番古い生徒さんなので、そのあたりは良く分かっておられ、この日は楽しむことに専念されました。
やはりずっとレッスンをさせて頂いていると、その方の身体的特徴も把握していますし、故障を起こしている時には、『どこがどう悪いのか?』とか、『スウィングで修正が可能なのかどうか?』とか、『どの医者に行けばよいのか?』、あるいは『マッサージや鍼灸が良いのか?』とかをアドバイスできます。
Tさんの時にも申し上げましたが、故障そのものは直してさし上げることはできません。
皆さんも、自分の体のことまで分かってレッスンをしてくれるプロを見つけ、見つけたなら相手を信じてレッスンを受けて下さいね。

この記事を書いたプロ

深田洋史

ゴルフレッスン&クラフトのプロ

深田洋史(Craftsman Golf Shop Ocean CLUB)

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