ゴルフ番組でミスを見ることは、自分のプレーを深化させます

深田洋史

深田洋史

テーマ:ゴルフ

一般アマチュアが、女子のステップアップツアーを観るメリット
ミスをいっぱい見て、自分を深化させましょう。

今回は、女子プロのステップアップツアーを観ることのメリットを述べてゆきます。
まず女子プロの場合、男性の一般アマチュアと飛距離が近いということがあります。
アイアン等の番手選びでも参考になる部分が多いですね。
また、球の高さもアマチュアに近いものがありますから、グリーン面での転がり方なども参考になります。
しかい何より大きいのは、地上波の放送では見られることが少ないミスのシーンを、比較的多く見られるからです。
もちろん、ステップアップに出ている彼女たちを軽く見たり、馬鹿にしたりするつもりはかけらもありません。
ただ、レギュラーツアーと比べてミスが多いのは事実ですし、地上波の放映は『優勝争いをしているプレーヤー』に限られるのも事実です。
優勝争いをしているということは、絶好調な人だけしか画面の中にはいないわけです。
そんなプレーヤーだけを映しているのですから、ミスが少ないのは当たり前でしょう?
それに対してステップアップツアーの方は、上位も下位も全てを映してくれます。
分母が大きくなれば、映されるエラーの数も必然的に増えますから、チェックできる確率も上がるわけです。
ではなぜミスを見られることが、アマチュアにとって良いことなのでしょうか?
ひとつには『プロは完璧なプレーしかしない』という誤った認識から目覚めさせてくれることがあります。
さらには『プロだってこんなミスをするんだ!プロでさえこうなのに、彼女らと同じことをしようとしている自分は、レベル違いのことをやろうとしていたんだ!』と気づかせてくれるからです。
つまり、『プロとアマの違いは?』の時にも書きましたが、往々にしてアマチュアの皆さんは『自分にできることとできないこと』の認識ができていない方が多いのです。
そのため、地上波の中継でやっているプレーがプロのスタンダードで、自分はその下くらいまではできないといけないと思いこんでしまいがちです。
つまり、プロの中でも出場権を持っている特別に強い選手たち。その中でも絶好調のトップ選手のプレーをスタンダードと思ってしまいがちで、『これほどのことまではできなくても、もうちょっとやさしいショットならできるはず。』と勘違いしてしまうことが多いのです。

彼女たちのミスは、ライ(足元)の判断ミスであったり、番手のミス(風の読み違い)などが多く、スウィング自体のミスはまれです。
スウィング自体のミスが出ているように見えるのは、前上がりのライからスライスを打たないといけないとか、右からの風と思って打ったら逆の風(自分の位置とピンの上の風が違った)だったとかの環境に左右されてのことがほとんどです。
もちろん単純にダフったりトップしたりということもあります。
ですが通常のショットの正確性は、アマチュアとは比較にならないです。
そんな彼女たちのミスを見て、その原因を考えるというのはアマチュアにとって、またとない勉強の機会なのです。
スウィングのミスの場合、大抵は何かプレッシャーがかかる場面でしょう。
そのメンタルな部分を考え、自分だったらどうするか?ということを考えてみましょう。
ライのあまり良くない場所からのミスならば、その場面で自分ならどんな番手で、どんなショットを選べば最も安全か?を考えてみましょう。
風・・・は、無理です(笑)
現場にいてさえ読むことが難しいのですから、TVを観てどうこうというのはできません。

見方の一つを例に上げましょう。
ティーインググランドから220ヤードで入るクロスバンカー(フェアウェイにあるバンカー)に球が入っているとします。
あごまでは約1メートル。高さは80センチ。残りの距離は160ヤード。
プレーヤーは6番ユーティリティー(22度)を持っています。
ロケーションはTVの画面からでも分かると思いますし、番手までは分からなくても、UTを持っていることくらいは分かるでしょう。
さてここからです。彼女はグリーンまで届くクラブを選択しましたが、あごの高さがUTで越せるのかどうか?
ここがひとつのチェックポイントです。
もし超すことができて、グリーンに届くか、あるいは近くまで行けば彼女の選択は正しかったことになります。
その時は、『自分ならUTであの高いあごを超せるのだろうか?』と模索してみてください。
もし超えなかったら? それは、彼女の選択が間違っていたことになります。
その時は、彼女の順位や残りのホール数などを考える必要があります。
もし安全に第3打で勝負できるスコアであったり、残りのホール数であったりしたら、彼女はUTを選ばなかったのではないでしょうか?
もしかしたら彼女は、自分の球の高さを誤解していたり、足場が悪いにもかかわらずフルショットしてしまってミスをしたのかもしれません。
しかし、ほとんどの場合『この1打!イチかバチか、どうしてもやらねばならないショット』でのミスでしょう。
そういったときに見るべきなのは、彼女のアプローチの精度です。
もしアプローチに自信があれば、無理なイチかバチかの選択をせずとも、第3打を寄せることがもっと有力な選択肢として挙がってきたはずです。

ステップアップツアーを観ることは、自分の技量を高めることにつながります。
ミスをできるだけ多く見ることで、ミスの原因を考え、自分のプレーに活かすことにつながります。
何故そのクラブやショットを選択したのか?
何故ミスになってしまったのか?
それらを見て、考えることで自分のプレーに対する考え方が『深く』なります。
是非、皆さんもそうやって自分のプレーを深化させてください。
オーシャンゴルフアカデミーでは、皆さんが進化するお手伝いをさせて頂いております。
お気軽にお訪ねになって下さいね。

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