飛距離と方向性の安定のために

深田洋史

深田洋史

テーマ:ゴルフクラブ

私は、プロフィールにもありますように、スウィングを診る内科医であり、クラブを診る外科医でもあります。
今日は外科のお話をいたしましょう。
手術(クラブ製作)の成功により、劇的に症状が改善された例です。

彼は織田(おだ のぶあき)さん
福井工業大学付属高校の3年生です。
彼の悩みは『左へ曲がること』でした。
彼のヘッドスピードは50メートル超。飛距離はキャリーで300ヤードを超えます。
今まで1流メーカーの、一流のシャフトを使っていましたが、どうしても左への曲がりが直らず、怖いので叩けない。
だから飛ばなくなるし、余計に曲がるという悪循環がありました。
ではなぜ曲がるのか?それを彼のスウィングを診ながら考えたところ、シャフトのしなる部分が彼には合っていないと分かりました。
シャフトは、バット(グリップ下)・センター・チップ(先端)の3か所に大別できますが、このバットの剛性が彼には合っていなかったのです。
そこで私は彼にあるシャフトの入ったドライバーを渡し、打ってもらいました。
その時の彼の第一声が『何ですか!これ?! 思い通りに動いてくれる!』でした。
そして私は彼にそのシャフトと交換することを奨め、彼は喜んで同意しました。
手術(シャフト交換)にあたって、彼が使用しているヘッドは、ややフックフェースが強かったので、シャフトを挿す時にやや開くことも同時に行いました。
バランスや長さ、あるいはシャフトの種類や硬さは秘密です(笑)

改良されたドライバーを手にした結果、彼は10月5日~8日にかけて行われたHONMAツアーワールドというレギュラーツアーに出場し、アマチュアながら予選を通過。
本戦と合わせて4日間の平均飛距離が15位という素晴らしい成績を挙げました。
初日の飛距離は308ヤードで、11位につけたんですよ。
左への恐怖が消えた今、彼のヘッドスピードは2メートル以上上がり、キャリーも10ヤード以上伸びました。

『自分に合ったスペックとは?』
皆さんはどうやってそれを得ていますか?
何の計測値をもって、自分に合ったスペックだと信じられますか?
私にとっても、数値はもちろん大切ですが、何かの数値だけをもって症状の判断をつけることは大変危険です。
さまざまな方面から複合的に考え、数値と照らし合わせながら、自分の経験の中から最善と思われる策を採ってゆくのです。
そうです、私たちクラフトマン(外科医)は、広範なヘッド・シャフト・グリップ等々の知識を持ち、さらに積み上げてきた経験をもって患者さん(お客さま)の悩みに応えているのです。
計測器の数値だけを盲信してしまうと、危険なクラブ選びをしてしまうかもしれませんよ?
是非一度、私=専門医にかかってみてください。
直せない病もありますが、少なくとも納得していただける答えを出させて頂きますから。

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深田洋史
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深田洋史(スポーツインストラクター)

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