エステサロンの広告宣伝・集客手法の紹介

競争が厳しいエステサロンの業界。どのようにお店をアピールするか、その方法を探ってみましょう。

デジタル広告とアナログ広告

エステサロンの集客手法としては、インターネットを介したものにはホットペッパービューティーやminimoなどの予約サイト、また、お店のホームページやブログ、FacebookやTwitterといったSNSがあります。

これらをデジタル広告と言えば、その対極と捉えられるアナログ広告には、チラシ、フリーペーパー、看板、名刺、お礼状などがあります。すでにサロンを経営なさっているみなさんとっては、よくご存じの手法でしょう。

エステ業界に詳しい経営コンサルタントのなかには、デジタル広告の重要性を強調するあまり、チラシなどアナログ広告はもう古い、という言い方をされる人もいます。

インターネットを介したデジタル広告が重要であることは、まさにその通りです。エステサロンを探すとき、スマホやパソコンで予約サイトを検索するのはごく当たり前のことになっています。また、お客さまにサロンの雰囲気やケアの内容を知っていただくにはホームページは非常に有効です。

しかし、チラシなど「アナナログ広告は意味がない」というのは言い過ぎでしょう。個人経営のエステサロンの場合、「自らチラシを作り、休みを返上して何百件もポスティングをしたのに反応がなかった」「お金をかけて雑誌に掲載したのにまったく効果がなかった」という経験をなさった方は多いと思います。

そこで、アナログ広告はもう古い、と言われると「本当にその通り」という気持ちになるかもしれません。

繰り返しますが、インターネットを介したデジタル広告は有効な広告宣伝手法です。集客にも効果的です。

しかし、個人経営のエステサロンは地域に密着する必要があります。そのためにはチラシやフリーペーパーなどアナログ広告も重要な広告宣伝手法であり、集客手法です。

ライバル店を偵察？

ある個人経営のエステサロン・オーナーがライバル店の偵察を行いました。

「ひとのお店を盗み見するようなことは潔くない」「自分のサロンには自分なりのプライドがある」など、相当な葛藤があったようですが、そのサロンが新規のお客さまを伸ばしているため、思い切って行ってみたのです。取り入れられることがあれば、どんどん取り入れようという気持ちでした。

しかし、その「偵察」の結果、オーナーはこう考えたそうです。「確かに、いいサロンだと思う。ケアも悪くはない。でも自分のやり方ではない。まねするのはよそう」

ライバル店の偵察をおすすめするわけではありませんが、ここにはエステサロンの広告宣伝・集客にとって大きなヒントがあります。それは「でも自分のやり方ではない」と感じたということ、言いかえれば「自分のやり方」を改めて感じたということです。

なぜなら、この「自分のやり方」は、他店にはないこのオーナー独自のものであり、「他のサロンと違う良さ」と捉えることができるからです。

他のサロンと違う良さを際立たせる

エステサロンの広告宣伝・集客にとって大切なことはデジタル広告、アナログ広告を問わず、「他のサロンと違う良さ」を際立たせることです。

お店のキャッチフレーズひとつをとっても、この点が大切になります。

エステサロンのキャッチコピーには「癒しのひと時をあなたに」といったものが多く見られますが、このままでは「他のサロンと違う良さ」が明確ではありません。

「そんなことを言われても、店を見回してもこれといって際立つものはない」
もし、そうお感じでしたら、お客さまの声に耳を傾けてみましょう。

たとえば、立ち仕事で足がパンパンになった女性にケアをし、「あー、気持ちよかった。すっきりした」と言われたとしましょう。そのとき、その女性にとってあなたのサロンは特別なサロンであり、そして、あなたのケアは際立っているのです。

この場合「仕事で足がパンパンのお疲れ足に美脚エステを！」といったキャッチコピーも考えられるでしょう。「癒しのひと時をあなたに」に比べ、お店が提供するサービス、サービスを提供する対象が明確になっています。

提供するサービス、その対象を絞ることは、それ以外の人にアピールする機会が失われることになってしまわないか、と考えがちですが、提供するサービス、その対象を絞らない広告宣伝はデジタル広告、アナログ広告を問わず印象がぼやけ、効果が薄いのです。

むしろ提供するサービスと対象を絞り込むことで「他のサロンと違う良さ」が際立ち、広告宣伝・集客効果をあげることができます。

そしてそのヒントは日々、お客さまと接するなかに、エステシャンとしてのあなたの技術のなかにあります。この点を改めて考え、より効果的な広告宣伝・集客活動を進めていただきたいと思います。

そして、もうひとつ。広告宣伝・集客は継続すること、これが肝心です。