企業探求 1
あの頃を振返って。。。。。
同じ企業に永く勤めて出たり入ったり複数の部署を経験すると、会社が変わっていく様が一層よくわかります。
私が就職したころに比べて、売上げ、社員数がともに10倍以上増えました。
その間企業理念は不変でしたが、それをベースにして考え方や仕組み、やり方は柔軟にスクラップ・アンド・ビルトをしていました。
みなさんの会社も変化を厭わず、柔軟性を失っていませんか。
私が入社した30年前、世間はどうだったかなあ。
・日本企業が世界を席巻し、ブイブイ言わしていた。
・対米貿易摩擦で、かなり不利益な貿易条件を突き付けられた。
・PC-98は、5inchフロッピーから3.5inchへ替わり始めた。
・大学に情報工学科が創設され始め、理系出身者が数多く銀行や商社に就職した。
・CIコーポレートが盛んで、立石電機が社名をオムロンに変えた。
・大学で世界初の青色LED発光を見学させてもらった。
ところで私が就職した無名の企業は、
・何もかもが手書き、手計算、下手すると電卓よりもそろばんや暗算の方が早い人がいた、
・パソコンは部署に1台あるかないかだった、
・売上げのほとんどがセンサーだった(ドローンの原型ジャイロソーサーが発売された)、
・海外売上シェアは10%未満、
・あまりに仕事がなく暇で、新卒は7時には退勤するよう指導されていた、
・当時売上げ伸び”率”が悪く、本社のスリム化と称して本社の人員削減と営業強化に着手した。
昔をご存じない方からすれば、普通の中小企業じゃないかと思われることでしょう。
実際当時と比べていまは、
・ジャンパーのロゴから”FACTORY AUTOMATION” が落ちた、
・掛かってきた電話応答の第一声「センサーのキーエンスです」から“センサー”が落ちた、
・ネットを活用するようになった、
・とにかく知名度アップにより営業が楽になった(電話に出てもらえるようになった)、
という点が分かりやすい違いだと思います。
全社一丸といいますが、それは精神論を説くものではありません。
変化に挫けず変革するには、それが一番推進力があるというシステム論です。