海外調達で起こること 14 < 返品 ;異品納品 ③ >
税関調査は追及が厳しい
税務調査と税関調査を比べてみましょう。
訪問
税務調査:訪問日の事前通告、
税関調査:事前通告なし。まさに踏み込まれる感じ。
交通違反に喩えると、
税務調査:青切符、赤切符の両方あり、
税関調査:赤切符のみ。その根拠は、外為法(外国為替及び外国貿易法)です。
こまかさ
税関調査:国内取引に比べて圧倒的に件数が少数であることから徹底的に細かく調査。
ポイント
税関調査:注文書の内容と支払額、INVOICEの整合性。 輸出の場合は製品性能を調査。
管轄は、経済産業省と財務省です。年輩の方ならCOCOMという用語も耳馴染みかと思いますが、
類似法令として最近経済安全保障(公安調査庁管轄)を紙上で目にするようになりました。
これらは輸出する際の外為法に関連した法令です。
自動車運転と同じで普通は何もありませんが、万一の場合は取り返しのつかないことになります。外為法を正しく理解してルールを守りましょう。
チェックポイント
私たちが要らぬ知恵を持たず普通にしていれば問題ありません。
・貿易書類を正しく保管しているか。
見積書、注文書(PO)、INVOICE、支払書
・それら価格が一致しているか。
・正しく輸入消費税を納付しているか。 ☜ 金型費などイニシャルも通関が必要
・きちんと外国送金しているか。
以前のコラムで、
・オンラインストアでは絶対に不備は発生しませんが、
・一般的な売買では、人が文書作成するためミスは起こりうること、
・クーリエ利用の輸入では貿易文書の事前確認が出来ないこと、
・それを理解した上でチェックするフローを設けること、
と説明しました。
・INVOICE記載価格(輸入申告価格)が安くなっている
・そもそも支払い対象でありながら輸入申告していない
買い手はこれを見逃さないよう最大の注意を払ってチェックしないといけません。