医学部と薬学部 進路決定について
昨今のコロナ禍の影響で医学部や薬学部の人気が上がっています。
特に国公立の薬学部は志願者のコロナ前に比べて激増しており、難化しています。
なぜ、薬学部志願者の伸びは医学部よりも大きくなっています。その理由として新聞等では「コロナの治療薬やワクチンなどで医薬品開発に興味をもるようになった人が増えたから」と書かれていましたが、これは恐らく間違いです。
なぜなら、国公立大学では薬剤師免許の取れる6年制のコースと薬剤師免許のとない4年制のコースがありますが、コロナ前もコロナ中も人気があり、より難易度が高いのは6年制コースです。
6年制は将来薬剤師として働くためのコース、4年制は製薬会社や大学などで医薬品の研究開発をするためのコースです。上記の報道の内容が正しいのであれば、4年制コースの人気がより高くないといけませんが、そうはなっていません。
ですので、薬学部志願者が増えた本当の理由は不明です。しかしながら1回とれば、更新無しで一生使える薬剤師免許の魅力があるから、創薬が注目されても6年制の方が人気になっていると考える事はできます。
6年制コースに限ると、卒業後の進路は基本的に薬局・病院・ドラッグストアなどになります。
医師免許・歯科医師免許・看護師免許でも言えるかもしれませんが、医療系の免許は臨床現場で働く場合、その人の出身大学等の学歴はほぼ関係ありません。
免許され取れれば、旧帝大出身であろうが、ボーダーフリーの大学出身であろうが同じように扱われます。そして同じ水準の知識と技術が要求されます。
偏差値の高い高校生はいくらレベルの高い大学に行っても、その偏差値のアドバンテージは臨床現場には持ちこめません。そこは別のスキルで評価される事になります。
つづきます。