酸・アルカリを理解する実験(小学4年生から参加できます。)
「酸とは何ですか?」と小学生に聞くと、よくある答えは以下のようになります。
・酸っぱい液体
・塩酸とか
・リトマス紙を赤くするもの etc
同様に「アルカリとは?」では
・水酸化ナトリウム水溶液
・アンモニア etc
間違っていいませんが、これって「誰?」と聞かれて、
「大きい人」、「前に会った事ある」、「親切な人です」みたいでしっくりきません。
「隣に越してきた山田です」が期待した答えではないでしょうか。
小学生にルイス酸の定義を期待しているわけではありませんが、アレニウスの定義程度の説明は知っていて欲しいと思います。
H+ OH- 位は知っている方が理解しやすいと思います。
良く出るHClとNaOHであれば知っていて損な事はないと思うのですが。
中和に伴って塩ができるのも理解しやすいと思います。
よく有名進学塾に通っている生徒さんから、「スイナトスイ」とか「スイナスイ」と聞きます。
「水ナト水」と「水ナ水」かもしれませんが、どちらも「水酸化ナトリウム水溶液」の事だそうです。私自身18歳から薬学教育を受けてから大学院・企業の研究所・薬剤師が行う検査などを通してこの略語は初耳です。恐らく小学生向けの塾でしか通用しません。
問題を解きやすくするため、実地ではだれも使っていない略語を使うのは実地の学問である理科では大きな違和感があります。
「エヌエーオーエイチ」方がずっとしっくりきます。~水溶液を付けなくても、問題背景から水溶液である事は分かるはずですし、固体しか思いつかない固い頭では、その改善がまず必要でしょう。
酸・塩基の反応が”体積や濃度の戦い”ではなく、”数の戦い”である事を理解するにも、それぞれの正体を知っている方が良いと考え、それが分かるような実習内容を考えています。