出願しても登録されない商標
こんばんは。
今日は本当にあった商標の怖い話をします。
3年ほど前に、四国にお住いの美容院を経営されている女性から電話がありました。
私が電話に出ると
「昨日、東京の〇〇〇美容院の弁護士と名乗る人から電話がありました。その人は高圧的に『お宅の美容院の名前は、〇〇〇美容院と同じお店の名前を付けているので、商標権の侵害に該当します。すぐにお店の名前の使用を中止してください。使用を続けると損害賠償を請求します。』といって一方的に電話を切ってしまいました。」
ということで、非常に怖がっておられました。
そこで
「いつからそのお店の経営されていますか?」
と尋ねると
「もう20年になります。」
というお返事。
「何か、最近、変わったことがありましたか?」
と質問すると
「最近、友人にすすめられて、美容院のホームページを開設しました。」
とおっしゃいました。
なんと、原因はホームページだったのです。
今までは、四国の近所の人しか、そのお店の存在を知りませんでした。
ところが、ホームページを開設したとたんに、全世界レベルで、お店の名前が知れわたります。
それで、東京の商標権者もその美容院の存在を知ることになったのです。
結局、四国の美容院の方は、お店の名前を変えることになり、看板、パンフレット、価格表、全てを変更されました。
もうこんな目にあいたくはないと、新しいお店の名前は、私のところで、商標登録をされています。
それにしても、商標権の威力は恐ろしいです。
皆さん、くれぐれもご注意を!