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米H1Bビザ年間1500万円時代、日本に訪れるチャンスとは?

アメリカの高度専門職向け「H1B」ビザに、初年度に 1500万円もの手数料 が課される――そんなニュースが世界を驚かせています。これにより、アメリカで働きたい優秀な人材や、海外人材を活用したい企業にとっては大きなハードルが生まれました。
一見するとアメリカの内向き政策に見えますが、実は日本にとっては「世界で戦うチャンス」ととらえることができるのではないでしょうか。
IT分野:リモート人材獲得と日本発プロジェクトの加速
これまで「世界のIT人材=アメリカに集まる」という構図がありました。シリコンバレーに行くことが夢だったエンジニアも多いでしょう。
しかし、ビザのハードルが高くなればなるほど、日本やアジアで働く選択肢が現実的になります。
- 日本企業にとっては、アメリカ企業と人材獲得競争で戦いやすくなる。
- 海外の優秀な人材を「日本の開発拠点」に呼び込む可能性が高まる。
- リモートワークを前提にすれば、日本からグローバルプロジェクトに参加するチャンスが広がる。
IT人材不足に悩む日本企業にとっては、人材流入を逆に呼び込める好機です。
製造業:グローバル拠点再編の追い風
アメリカに工場や研究所を構えていた多国籍企業も、H1Bのコスト増で外国人技術者を採用しにくくなります。その結果、研究開発や製造拠点をアジアにシフトする動きが強まるかもしれません。
日本の製造業は、品質・技術力で世界に信頼されています。
- アメリカに頼らず、日本国内やアジアでの技術拠点を強化する流れが進む。
- 人材獲得が難しくなるアメリカ市場に代わって、日本が技術者の活躍の場を提供できる。
- 海外の若い技術者を日本で育て、世界に発信するチャンス。
製造業にとっては「Made in Japan」ブランドの再強化につながる可能性もあります。
スタートアップ:アメリカ一極集中からの解放
スタートアップにとって、アメリカ市場や投資家の存在は大きな魅力でした。しかしH1Bの高額化で、人材も資金もアメリカ一辺倒では立ち行かなくなる可能性があります。
そこで日本にチャンス。
- 世界中の優秀な起業家が「アメリカではなく日本で会社をつくろう」と考えるかもしれない。
- 日本のスタートアップが「国内で人材を集めやすい」環境になる。
- 東京・大阪・福岡といった都市が、アジアのスタートアップハブとして存在感を高めるチャンス。
特にAI、ロボティクス、バイオテックといった分野で、日本が新しい人材の受け皿になる可能性は十分にあります。
日本は「世界で戦うチャンス」をつかめるか
アメリカがビザの壁を高くすることで、世界の人材流動は新しい局面を迎えています。
これを単なる「アメリカ離れ」と見るのではなく、『日本が人材と投資を呼び込むチャンス』と考えるべきです。
かなり単純で能天気なコラムを書いてしまいましたが・・・。
日本にとっての追い風とするには、課題はもちろん多々あります。
英語環境の整備、働きやすい制度設計、ビザ手続きの簡素化等々・・・。
しかし、これらを乗り越えれば、日本は「アメリカに代わるグローバルな人材の集積地」として存在感を高められる可能性あり!
高度人材に対する日本語教育(来日前、来日後)、各種高度人材のご紹介も可能です。お気軽にご相談ください。
【参考】日本の制度上の「高度人材」
日本政府は、海外からの優秀な人材を呼び込むために 「高度専門職ビザ
」 を設けています。
評価項目に基づき点数化され、一定点数以上で「高度人材」と認められます。
主な評価項目:
学歴(修士・博士など)
職歴・研究歴
年収水準
専門分野(IT、自然科学、経営管理など)
日本語能力
年齢
高度人材のメリット(優遇措置):
「高度専門職」として認められると、以下のような優遇が与えられます。
在留期間が最長5年(後に永住許可申請が早期化)
家族の帯同や就労が柔軟に認められる
永住申請が通常10年以上必要なところを短縮可能
親や家事使用人の帯同が条件付きで可能



