心に響くスピーチの極意【新年のスピーチ、挨拶にオススメ】
あなたの話は伝わりやすいですか?それは、すなわち、話の道筋を示せていますか?ということです。
本コラム【経営者に求められるスピーチ力】[1]で2の項目にチェックが入っていた人は特に意識していただきたいことです。
「2. 事の一部始終をはしょらず、時系列で丁寧に話し、結論は最後に持ってくるようにしている」
自分では、要点をもらさず、懇切丁寧に話しているつもりでも、これでは、聴き手は「一体何が言いたいんだろう?」と落ち着きません。
まずは、「テーマを明確に示す」ということ、そして、話の道案内をするように、項目を示して、話を進めていきます。つまり、「話の地図を描く」ということです。
たとえば、今から<ワーク・ライフ・バランスの必要性>についてお話しします」。
と最初にテーマを示します。
そして、項目を示します。
「ワークライフバランスの必要性」についてきょうお話ししたいことは、3点あります。まず1点目は「少子化社会を乗り切るために」、2点目は「誰もがいきいきと働き続けるために」3点目は「企業の発展のために」です。
では、まず1点目の「少子化社会を乗り切るために」からお話しします。
というふうに、話の道案内をするような感じで、聴き手に話の道筋を示しておきます。
そうすることで聴き手は「この人は今からこのことについて話をするんだな。言いたいことは3つあって、まず1つめから話すんだな」という心づもりができるわけです。
聴き手とともにスタート地点に立ち、聴き手をいざないたい話のゴールを明確にした上で、方角と道順を説明する。
これは、聴き手とってわかりやすいだけではなく、話している自分自身が迷子にならないための心がけでもあります。
そうやって、話の方向が変わるときには、こんな言葉で示します。
「あるいは」「一方では」「別の視点から見ますと」というような展開の言葉です。
ここで方向が変わるということを聴き手に知らせて、混乱を避け、話を見えやすくするのです。
きょうのまとめです。
相手に伝わる話し方のためには、「話の地図を描く」ことが大切です。
聴き手と同じスタート地点に立って、テーマ、即ち、ゴールを明確に示し、話す内容、道順や方向を項目を立てて案内していきましょう。
でも、道案内をしていくためには、共通の言葉で話せているか、ということも大切ですね。
次回は「的確な言葉の選び方」についてご紹介します。
このコラムは、毎週水曜日にお届けしていく予定ですので、どうぞ続けてお読みください。