月をめでる
皆様方、お世話になっております。日々雑感を綴っております。あくまでも個人の感想です。
演奏会の案内が来た
下記の動画を作成したことがきっかけとなって、早稲田大学グリークラブから演奏会の案内が来ました。京都での開催でしたので行くことにしました。
演奏会が始まった
この演奏会は、早稲田、慶応、関西学院、同志社の各大学男声合唱団((早稲田大学グリークラブ、慶應義塾大学ワグネル・ソサィエティー男性合唱団、関西学院グリークラブ、同志社グリークラブ、2026年6月27日、京都コンサートホール)の合同演奏会で、『東西四大学合唱演奏会』というタイトルでした。
各大学、どこも素晴らしい歌声でしたが、特に早稲田大学に注目しました。
体全体で表現?
早稲田大学の演奏、特徴がありました。各自が思い思いに自由に体を動かしながら、のびのびと歌っていました。中には明らかに腕が動いている学生さんもいました。各自が独立したソリストのように体全体で表現しているように見えました。それでいながら、バラバラではなく、きれいに一つにまとまっていました。
学生さんの歌う姿を見て、ふと思い出すことがありました。長年サザエさんの波平の声で活躍した永井一郎さんのことです。永井さんは父親の小学校、旧制中学、旧制高校の同級生でした。ところが、小学校の同窓会に来ては『あくまでも自分は俳優である!』と言って、声優と称されることを非常に嫌がっていたそうです。そして、声優は俳優の一部に過ぎす、常に『体全体で表現する』ことにこだわっていたそうです。これは『声優である前にまず俳優として演技をしなくてはならない』といった発言からも読み取れます。
(NHKアーカイブス 永井一郎)
https://www2.nhk.or.jp/archives/articles/?id=D0009250426_00000
ピアニッシモの声もしっかり聞こえた!
席は指定席で、最も安いランクだったので、階上袖のしかも最後部でした。しかしながら、そのおかげで思わぬ現象を発見しました。
早稲田の学生さん、『ハレー彗星独白』という曲を歌っていたのですが、最後は静かにフェードアウトしていき、ホルストの惑星の最後を思い起こさせるような曲でした。そんな最後の方のピアニッシモ(ごく小さい音)の部分も、歌声が確実に会場の奥まで届いていました。もちろん、拡声器は使わずにです。
これまた思い出すことがありました。10代のころ習っていたピアノの恩師から、実に退屈な練習法をさせられたことがありました。端的に申し上げますと、指の力を抜いて引くために、指一本一本をピアニッシモで延々弾く実に単調な練習をさせられました。恩師は『今は退屈だけど、いずれはと小さな音でも遠くまで聞こえるような音色になるから…』と言っていました。
(退屈な修行も…)
https://mbp-japan.com/hyogo/banyohkagaku/column/5206925/
また、大学生の時にトロンボーンも習っていたのですが、小さな音で練習するように言われていました。小さな音を確実に出すことは難しいことだったからです。
実はピアノの恩師もトロンボーンの恩師も同じことを言っていたのではないか?今となってそう思います。
更にトロンボーンの恩師は興味深いことを言っていました。『楽器を鳴らすときは歌を歌っているような感覚、体勢で…』これは『体全体で音を出せ』ということだったのでしょう。そして、不思議なことに、実行すると、それまでより、音が随分響くようになったことを覚えております。
そんな拙い楽器経験ではありますが、学生さんの歌声を聞いて、懐かしい思い出も蘇りました。
日本語の歌詞
演奏会は各大学が単独で歌う場合と、4つの大学が合同で歌場面が折り重なり楽しい構成となっていました。その中で、早稲田大学が単独で歌った曲は全て日本語の歌詞で、他の大学は外国語の歌詞の曲も混じっていました。これは大隈重信侯が日本の伝統文化を非常に大切にしていたことに関係しているのではないか?と思いました。一方、他の大学は創設者が外国人であったり、海外留学での経験を活かした学校作りをした結果で、それぞれの大学の特色が出ていて、非常に良かったと思いました。
生は良い!
演奏会が終わって、地下鉄の駅へ向かっていたところ、周囲からも感動の声が聞こえてきました。『〇〇ちゃん、良かった!やっぱり生演奏は良いねぇ~』おそらく、お孫さんの活躍を見に来ていたのでしょう。やはりマイクを通さず、『生の声』の素晴らしさを聴衆が共有できたことを強く感じました。
また、私も学生のころ、母親と祖母と祖母の姉に見に来てもらったことも思い出しました。
そんなこんなで、学生さんの歌声で心も洗浄できた、そんな演奏会でした。


