ファンドラップのコストによる影響は
お客さまにお伝えしたいこと
- REITは利回りが高く人気があって比較的安全な資産と誤解されているが、株式の同様のリスクがある。
- 分散投資の対象としては有効だが、株式の一部として利用すべき資産となる。
REIT(リート)は、株式よりも利回りが高いことで人気の高い金融商品です。実際の不動産投資と違い、物件を所有することなく、少額から不動産に投資できるので、リスクも低いイメージがあります。また、「不動産=安定した配当収入」というイメージからREITへの投資は堅実に資産を増やしつつ、さらに債券よりも高めの利回りを期待できると思ってしまうかもしれません。
不動産投資法人が投資家から集めた資金で運用をおこない、不動産の賃貸料や売却で得た収益の一部を投資家に分配するのがREITの仕組みです。
REITは小額から複数の不動産へ分散投資できるなどのメリットがある金融商品ですが、実際には株式と同様のリスクを有しています。
様々な資産のリスクとリターンについて比較するとREITは株式と同様のリスク水準にあることが分かります。
また、リターンの推移を見るとREITは株式と同様の大きな変動があり、債券のような安定的な運用対象では無いことが分かります。
REITはGPIFなどのプロの投資家も利用する不動産へ投資できる金融商品なのですが、その仕組みを確りと理解することが重要です。
1点目はREITは金利上昇に弱いことです。日本と米国の10年国債利回りの前月変化に対する平均リターンは金利上昇すると、株式はプラスであるのに対して、REITはリターンがマイナスになっています。
2点目は株式に対してREITの時価総額の割合が小さいことです。2022年末時点でREITの代表的な指数の時価総額は グローバル株の約3%程度となります。
REITは分散投資の対象としては有効ですが、資産運用として利用する際には、株式の一部として組み入れを検討すべき資産となります。