空間の重心

人は魚を見ていると思っています。
でも長く現場で見ていると、少し違う感覚があります。
魚は、人が近づくと隠れることがあります。
人に慣れていない個体もいますし、子供が多い環境では、大事にされていてもそうなることがあります。
逆に、安心している環境では、自然に前へ出てきます。
これは性格だけではなく、環境との関係も大きいように感じています。
人も少し似ているのかもしれません。
普段、人は見ている側にいます。
仕事でも、人間関係でも、誰かを見て、判断して、気を使っています。
でも水景の前では、少しだけ違うことがあります。
魚は何も言いません。
評価もしません。
ただ、黙ってこちらを見ています。
その時だけ、人は「見る側」ではなく、
ただそこにいる側になっているのかもしれません。


